胡錦涛国家主席は9日午前、北海道の洞爺湖で開かれた「エネルギー安全保障と気候変動に関する主要経済国首脳会合」に出席し、重要スピーチを行った。会合には主要8カ国のほか、中国・ブラジル・インド・南アフリカ・メキシコ・オーストラリア・インドネシア・韓国の首脳が出席した。胡主席のスピーチの主な内容は次の通り。
気候変動における国際協力にあたっては、経済成長・社会発展・環境保護の3つを出発点とし、経済発展の保障を核心とし、持続可能な発展に向けた能力増強を目標とし、エネルギー資源節約・エネルギー資源構造最適化・生態保護強化を重点とし、科学技術の進歩を支えとし、気候変動に対する国際社会の緩和・適応能力を不断に向上させていかなければならない。
気候変動問題は根本的に言えば発展の問題であり、持続可能な発展という枠組みの中で総合的に解決しなければならない。各国の発展段階は異なり、科学技術のレベルも異なり、置かれている環境も異なる。各国は、「共有しているが差異のある責任」の原則に基づき、気候変動に対処するための積極的な努力を行い、貢献に努めていくべきだ。
中国政府はこれまで、中国人民と各国人民への責任ある態度を取り、気候変動問題を高く重視してきた。我々は、エコ文明の建設を戦略任務としてはっきりと位置付け、資源節約と環境保護という基本的国策の堅持を強調し、エネルギー資源の節約と生態環境の保護を可能とする産業構造・成長方式・消費モデルの形成に努めてきた。また、省エネ・排出削減の積極的な展開を気候変動に対処するための切り口とし、▽エネルギー資源節約▽エネルギー資源構造の最適化▽エネルギー効率向上▽植樹・造林――など一連の措置を取り、大きな成果を上げた。さらに、農業・自然エコシステム・水資源などの分野の気候変動適応能力を不断に増強し、自然災害の防止や減少を重視し、災害を引き起こす天気や極端な気候による損失の減少に努めてきた。
中国は国際社会と共に、▽調和的な発展▽クリーン発展▽持続可能な発展――を世界が実現できるよう、たゆまぬ努力をしていきたい。
「人民網日本語版」2008年7月10日 |