湖北省の原始林地帯に位置する神農架でこのほど、伝説の動物「野人(イエレン)」調査の研究組織が約30年間のブランクを経て専門家らにより再結成された。同組織は現在、「野人」の大調査に向けて準備を行っている。「新華網」が伝えた。
身長2メートル以上で、全身が赤茶色の毛で覆われ、直立歩行をする伝説の動物、「野人」。神農架では、神秘的な「野人」伝説が前世紀より語り継がれてきた。湖北省文物考古研究所の研究員であり、考古人類学者の王善才氏(75)は野人の資料を集め始めて30年余りになる。王氏は「前世紀以来、400人以上の人が『野人』を見たと証言している。目撃者には現地の農民、労働者、軍人、公務員もいれば、外地から来た新聞記者、探検家、旅行者もいる。野人目撃事件はここ数年も依然として報道され続けている」と述べる。
王氏は、「これまでの調査とは違い、今回は先進的な技術を用いて探索を行い、野人の謎解明に向けた歩みを速めていきたい」と語る。現在、王氏は野人が出没しそうなルートや洞窟で全天候型の監視を行うべく、野外で長時間エネルギーを保てる撮影設備開発に向け三峡大学との共同研究を行っている。
神農架自然保護区は中国中部の湖北省にあり、中緯度地区においては世界で唯一、完全な原始林が保存されている。(編集SN)
「人民網日本語版」2010年10月12日