米国:水中の放射性ヨウ素をろ過できる新物質発見

米国:水中の放射性ヨウ素をろ過できる新物質発見。

タグ: 放射性ヨウ素 ろ過 ヘミセルロース

発信時間: 2011-04-22 08:41:38 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

米物理学者ネットサイト4月14日(北京時間)の報道によると、林業の副産物と甲殻類生物の殻によって形成される複合物質が、水中に漏れた放射性物質を取り除く効果を発揮できる可能性があることが、米ノースカロライナ州大学の研究員によって発見された。

研究責任者である同大学生物材料化学のジョル・ポプラック副教授は、「日本のように、原発事故によって引き起こされる様々な災難の中でも、飲料水の放射性ヨウ素による汚染はとても深刻な問題となっている。放射性ヨウ素と普通のヨウ素は性質が同じであるため、人体はそれを区別することができない。そして、物質が体内に一旦入ると、甲状腺に蓄積され、すぐに取り除かなければ、がんを引き起こす危険性がある」と述べた。

研究員によると、この新物質はヘミセルロース(不溶性食物繊維:糖質で構成され、腸内の善玉菌増殖や有害物質排出に効果がある)の複合物で、外見は発泡スチロールに似ている。木材及び農業副産物とキトサン(多糖類の一種:カニ・エビ等の甲殻類の殻が原料)によって構成され、外部は木質系の繊維で覆われている。水中で放射性ヨウ素と結合して隔離することができるため、使用する際には汚染された水の中に物質を投入するだけで浄化することができ、電力や大掛かりな専門装置を用いる必要がない。また、ポプラック氏の研究チームは他にも、この物質が淡水や海水中の砒素などの重金属を除去する効果があることを発見している。

ポプラック氏は、「自然災害などの緊急事態が発生した時、電力の供給が困難になることが多い。複雑で大型な電力浄化装置をすぐに導入することは難しく、このような新たな物質が効果を発揮するだろう。また、この物質は応用も簡単で融通が利く。小規模で使用する場合は、ティーパックのように水に浸せば効果が出る。大規模の浄化なら、大型のろ過装置を使用して、浄化したい水の中に通せばよい」と述べた。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年4月22日

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