英紙ガーディアンはこのほど、「国際環境NGOグリーンピースの最新調査によると、ナイキ、アディダス、プーマ、その他の著名ブランドに原材料を供給している中国の某社は、内分泌を乱し生殖系へ影響をもたらす環境ホルモンを、中国の主要河川に排出している」と報じた。これにより、上述した企業が共同責任を負うべきだとする声も出ている。環球時報が報じた。
グリーンピースはまた、「ラコステ、H&M、および世界的衣料品ブランド6社が、長江・珠江デルタの有毒な紡績工場とつながりを持っている」と報じた。グローバル企業に製品を供給している中国企業で、社会の注目を集める不祥事が生じると、上述した企業は「当社は自社の供給チェーンに、高い環境保護基準を設けている」と強調した。
中国の環境保護専門家は、「これらの件から、西側諸国の外注元企業の偽善が見て取れる。自国の富裕層に対しては高い安全基準を保障する一方で、基準の甘い海外企業と取引を行っているのだ」と指摘した。
グリーンピースは中国の紡績業を1年間調査し、寧波および中山に位置する大工場2軒の汚水から、各種の汚染物が継続的に検出されたとした。グリーンピースは、「ナイキ、アディダス、プーマ、H&Mは環境汚染企業と商業的関係があることを確認したが、上述した工場の湿式処理装置を使用したことは否定した。湿式処理により、河川に環境汚染物が排出される可能性がある」と表明した。
中国は1995年より、世界最大の紡績品輸出国となったが、同業界は中国の経済・環境に対して大きな影響をもたらしている。外資系企業の多くが、環境保護組織から課される基準要求は中国の同業者と比較し厳格で、そのため競争力が低下していると不平をこぼしている。環境保護活動家はこれに対して、「大企業はブランドとしての信頼により利益を得ているため、模範となるため責任を自覚するべきだ」と指摘した。(編集YF)
「人民網日本語版」2011年7月18日