環境保護司によると、測定結果から、日本の東、南東方向にある西太平洋海域は福島の放射能漏れ事故から大きな影響を受けていることがわかる。セシウム137とストロンチウム90の半衰期はいずれも約30年であるため、その影響は長く続く。中でも放射性物質の生物濃縮や食物連鎖を通じた拡散や蓄積が、海中の生物と生態系、さらには人体に長期的な影響を及ぼすことは無視できない。
3月11日に福島県で放射能漏れ事故が発生してから、国家海洋局は放射線量の測定を実施している。環境保護司は、福島の放射性物質は海に流出してから様々な移動経路を通り、沿岸の流れに沿って、まず日本の東海岸から東京の東の近海に南下し、北太平洋に入ったというのが主な経路だと見る。
日本の関係機関は5月に公表した資料で、福島県沖300キロの海域が放射能汚染を受けたとしたが、国家海洋局の今回の測定結果によると、福島の東800キロ以内にある広さ25万2000平方キロの公海が放射性物質に汚染されたことがわかり、日本側が公表した範囲より遥かに広い。