涙で故郷に別れを告げる。南陽市淅川県の村民は政府の集中移民政策で大型バスに乗り、他県に設置された新しい村に移転する。
18日、19日の両日、河南省南陽で8128名の村民がトラックで引越しをした。———これは南水北調プロジェクトの中期移民政策の最後の集団移転だ。10月末までに南陽では16.2万人の移民が全員世々代々住み慣れた丹江口ダム区から移転した。これで南水北調中期集中移民政策はほぼ完了し、2014年秋の増水期には水位が10メートル以上になる丹江水(河川)の水は、移民が完了した数十万ムーの故郷を満たし、南水北調の中期区間に沿って1277キロ離れた北京団城湖に流れ入ることになる。
移転は三峡プロジェクトより強烈
南水北調プロジェクトの移転政策は三峡プロジェクトよりも強烈だ。指揮部の職員によれば、三峡ダムの農村移民は40万人前後で18年かけ、年平均2万人前後が移転していた。これに対し、南水北調プロジェクトでは34.5万の移転をほんの2年程度で完了しようとしている。「これは世界の水利工程の歴史において二度とないことだ」といわれている。
プロジェクトにより運ばれた水が北京市内の水質を改善