危険物質の輸送も汚染源に
江蘇省は南水北調プロジェクトの東境界にあり、江蘇省全体を14に分割して、目下11カ所で安定基準をクリア、残りの3カ所も2010年から専門的に南水北調プロジェクトの基準到達のための調整策を始めている。だが、水上で危険物質の輸送中の漏洩などの事件が多発しており、リスクの不確定性を増している。2003年から、南通エリアでは危険貨物の放出量がすでに8年連続1000万トンを超えており、南通長江流域で1日に約30万トンの危険貨物が越境通過している。
危険物質が一度長江に流出すると、流域全体に影響を及ぼしかねない。3月15日午後、江蘇・江陰・常州が交差するエリアで積載物のスチレンが流出する事故が発生した。少量のスチレンが長江に流れ込んだが、事故発生地から下流5キロ地点の取水口でも観測された。取水の安全を保証するため、無錫市と常州市の2つの浄水場でそれぞれ供水停止措置がとられ、このエリアの市民はミネラルウォーターを買いに走ることになった。
上流と下流で環境保証体制の構築を