同氏によれば、2030年行動目標の提出は、中国の公約に基づく行動であるだけでなく、中国が「成長・消費路線」からクリーンで循環的発展へと舵を切ったという決心と態度を、世界に向けて強くアピールするものだという。
2020年までに2005年比で40~45%にするという目標は、言葉を換えると2005年から2030年の間、GDP1ドルあたりの二酸化炭素排出量を年あたり3.6~4.1%下げ続けるということである。
「中国の下げ率は、大多数の先進国と比べても速い」と李俊峰主任は言う。アメリカとEUは1990年以降、下げ率は2.3%だった。低炭素への転換が突出するイギリスやドイツですら3%と2.5%である。
各国のピーク時における1人あたりの排出量を見ると、アメリカとドイツ、イギリスのそれは、それぞれ19.5トン、14.1トン、11.3トンであるのに対し、中国のピーク時における1人あたりの排出量は10トン以下となる。中国の自主貢献によるピーク目標値が野心的なものであることが分かる。