中国大気バックグラウンド値気象台瓦里関山基地の長年の観測によると、大気中の二酸化炭素濃度は年間約2ppm(1ppmは大気分子100万個中に二酸化炭素分子1個を含む量)上昇していることがわかった。専門家は、これは世界の温室効果ガス排出量の現状が依然として厳しく、地球温暖化の改善が見られず、各国の排出削減任務は厳しい状況にあることを示しているとした。
記者は中国大気バックグラウンド値気象台瓦里関山基地で、大気中の二酸化炭素濃度が410ppm前後で変動しているのを目にした。観測員によると、前年と比べて数値は上昇傾向にあるという。
中国大気バックグラウンド値気象台瓦里関山基地は青海省海北チベット族自治州共和県の瓦里関山の山頂にあり、標高3816メートル、西寧市から140キロの場所にある。世界気象機関(WMO)のグローバル観測システムの31カ所の1つであり、ユーラシアの山奥にある唯一の観測所、中国唯一のグローバルバックグラウンド値観測所でもある。
二酸化炭素は安定した化合物であり、大気に排出されると長期消失することはない。温室効果ガスである二酸化炭素の濃度が上昇すれば、極端な天候、嵐、干ばつ、海面上昇などの生態系、社会問題を引き起こすことになる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年3月27日