北京世界園芸博覧会はこのほど、大規模な展示変更を行った。館内の『神州奇珍――中国特色珍稀植物展』は中国の特徴がある絶滅危惧種の植物を展示。出展業者の北京植物園によると、五小葉槭、杜鵑紅山茶、虎顔花などの中国の特徴がある絶滅危惧種の植物が中国館に登場し、一般公開された。
『神州奇珍――中国特色珍稀植物展』の展示面積は500平方メートルで、北京植物園や中国科学院植物研究所など10機関以上が植物を提供。世界園芸博覧会の期間中、4期に分けて中国の大地の特徴的で絶滅危惧種の植物300品種を展示する。
中国館に搬入されたばかりの五小葉槭は独特で、四川省の雅礱江流域の狭い谷川にのみ生息し、原産地で絶滅したとされたこともあった。北京植物園の専門家によると、五小葉槭は野外で4品種が確認され、四川省に分布し、合計でも500株ほどしかないため、国際自然保護連合(IUCN)の絶滅の可能性が極めて高いレッドリストに登録されている。
杜鵑紅山茶は花がツバキ、葉がツツジに似ていることで知られ、国家一級保護植物に指定され、1980年代に広東省鵝凰嶂自然保護区で発見された。専門家によると、杜鵑紅山茶は2004年に『中国品種レッドリスト』の絶滅の可能性が極めて高い品種に指定され、野外では1000株ほどしか見つかっていない。
そのほか、展示していたハンカチノキ、ベトニキフォリア、岷江ユリなどの中国の特徴がある絶滅危惧種の植物が別のものに変更された。
中国館の北京展示区で、北京植物園は長年にわたり栽培し、国内外で珍しい巨大キンシャチの変種と白いユーフォルビア・ホリダも公開。キンシャチの変種は1万株に1株の確率でしか起こらない。このキンシャチは北京植物園が15年かけて栽培し、生長状態は良好で、曲がり、渦巻き、龍のような形をしている。
白いユーフォルビア・ホリダは絶滅危惧種で、原産地は南アフリカ。今回展示される白いユーフォルビア・ホリダは北京植物園が20年かけて栽培し、樹齢は100歳前後になる。植物園の入念な栽培により新しい枝が生え、生長状態は良好である。
展示の質を保証し、観光客の見学に影響がないようにするため、中国館の展示変更作業は夜間に行われた。ホールの環境面の制約により、大型の車両や工具は入ることができず、数百キロの展示品はカートを使ったり、手で運ぶなどして搬入された。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年6月30日