中央1号文書に「ミミズ」が盛り込まれる 土壌保護を強化

中国網日本語版  |  2023-03-07

中央1号文書に「ミミズ」が盛り込まれる 土壌保護を強化。

タグ:土壌保護

発信時間:2023-03-07 12:20:23 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

    2023年、中央1号文書「ハイスタンダード農地の建設」の一節に、「黒土の盗掘、ミミズの電気捕獲などの土壌破壊行為を厳しく取り締まる」ことが明記され、野生のミミズの土壌における価値、生物多様性の農業発展における役割が注目された。


    中国は土地が広く、土壌の種類が多様で、それぞれのメリットがあると同時に、生態問題も存在する。農作業が長期行われる中で、土壌が「休息」できなければ、有機質の低下が速く、退化が深刻化するという現象が生じる。例を挙げると、「耕地の中のパンダ」と称される黒土は、深刻な土壌退化問題に直面し、全体的に厚みが低下している。それだけでなく、黒土盗掘問題存在する。


    河南大学学術副校長で大別山森林生態系国家野外科学観測研究所所長の傅声雷氏は、国家食糧安全を保障するため、我々は土壌の保護を強化し、様々な土壌修復措置を講じ、土壌の質を高める必要があると考える。


ミミズがいる土壌は健康?


    ミミズは「生態系エンジニア」と称され、土壌の物理構造に影響を与える。また、土壌の物理構造は水の浸透力に影響するため、全体の質にも影響し、土壌の質は植被と農作物の生長と生産に関わる。


    傅声雷氏によると、ミミズは土壌の微生物、特に真菌類との相互作用を通し、窒素の土壌内での有効利用を高めることができる。ミミズがいる土壌といない土壌では窒素含有量が大きく異なり、いる土壌は含有量が多い。


    また、ミミズは植物に有害な寄生性線虫の生長を抑制し、防除する効果がある。土壌にミミズがいなければ、土壌生態系の食物連鎖に重要なものが欠けていることになる。食物連鎖の中の1つでも欠けていれば別の種が多い可能性があり、ミミズがいない土壌は有害な寄生性線虫の数が多く、植被と作物に害が及ぶことも考えられる。


    傅声雷氏は、ミミズの有無だけで土壌の質を判断することはできないが、通常、ミミズがいる土壌は比較的健康だと言えると話した。


    農村部では過度な地力消耗がよく見られ、長年にわたり同じ土地で同じ作物を育て、ある微量の元素が消耗され続け、土壌の質が低下し、作物の生産量と質も低下するという状況が存在する。そのため、輪作という方法で土壌資源を最適化利用することが最も望ましい。


    都市部では、不法投棄などの行為が土壌の負担になっている。不法投棄は地下水資源の汚染にもつながり、一部の地下水資源は人間の飲用水になるため、その危害は土壌だけでなく人間の健康にも関わる。


   土壌の修復と保護の強化は取り組むべき作業であり、誰もが土壌保護に貢献することができる。


「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年3月7日


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