グリーンピース中国総責任者の袁瑛氏は「新京報」の取材で、「COPは世界のほぼすべての国を集められる唯一の国際的な気候会議だ。そのため名都市のCOPは世界的な気候ガバナンスの推進に対して重大な意義を持つ」と述べた。
1995年の独ベルリンのCOP1から2022年のエジプト・シャルム・エル・シェイクのCOP27に至るCOPは毎回、気候活動家から期待を寄せられてきたが、真の大きな成果を手にした会議は数えるほどしかない。2015年の仏パリのCOP25は近年で最も影響力の高いCOPとされ、国際社会はCOP25でパリ協定を採択した。これは人類が初めて気候変動への全面的な対応で高度な共通認識を形成したと言える。
袁氏は今年の会議について、「パリ協定の重要決定の実施プロセスにおける重要な通過点となるCOP」との見方を示した。
COP28のジャベル議長は以前、今年は「交渉の正念場」になると何度も表明した。各方面からの情報によると、排出削減、エネルギーモデル転換、「損失と損害」基金、パリ協定の初の世界全体の進捗評価などが今年の焦点だ。また一部の気候科学者は、国際社会がより力強い行動により、世界の気温上昇の制限値を1.5度以内にする目標を維持できるかに注目している。そのうちパリ協定発効後の初の世界全体の進捗評価はCOP28の最も重要な注目点になる。袁氏は、「これは各国の気候行動を示す成績表だ。世界の気候行動の気温上昇制限の進捗を評価する目的は、各国にその貢献の拡大を促し、パリ協定の気温制限目標を達成する可能性を高めることだ」と述べた。
また化石燃料の未来をめぐる問題で、国際社会のフェーズアウトとフェーズダウンに関する議論がCPO26から28まで引き継がれる見込みだ。
世界の長期的な気温上昇幅は産業革命以前を約1.2度上回っている。今後10年でこれを1.5度以内に抑える唯一の手段は排出削減の取り組み強化とされている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年11月30日