長江 タングラ山脈主峰のグラダンドン雪山に源を発し、主流は10の省・自治区・直轄市を通り、東に流れ、東中国海に注いでいる。全長は6300キロで、世界第3位。支流が多く、主な支流は雅ろう江、岷江、嘉陵江、漢江、烏江、湘江、かん江などがある。流域面積は全国総面積の18.8%を占める180余万平方キロ、年間流量は全国の約52%を占める9513億立方メートルで、全国最大の川であり、内陸水運の大動脈でもある。重慶市奉節県から巫山を経て東の湖北省宜昌市までの間に193キロの三峡峡谷が形成されており、水エネルギー資源は豊富で、有名な三峡水利中枢工事は1994年からこの峡谷の東部区間で始まったが、2009年に完成すれば、付近流域の百年に1回という大洪水の発生を防ぐこともできる。年間発電量は847億キロワット時に達し、航路が整備され、中下流流域の都市部への給水と農地灌漑が保障されている。
黄河 青海省のバイェンカラ山の北麓に源を発し、9つの省と自治区を通って東の方に流れ、渤海に注いでいる。全長は5464キロ、流域面積は75万余平方キロ、年間流量は661億立方メートルで、中国第2の長い川である。主な支流は40余本あり、そのうち汾河と渭河は重要な二大支流である。中流流域が土質の柔らかい黄土高原であるため、黄河は世界で土砂含有量の最も多い河川となり、押し流れる土砂の4分の1が下流に堆積し、河床が毎年10センチずつ上昇しているため、下流の多くの区間は地面より3~5メートル高い「地上川」となっている。黄河の上流は第一段の地勢から第二段の地勢に移る地帯を流れ、同地帯は水エネルギーが最も集中する区間で、竜羊峡、劉家峡、青銅峡など多くの水力発電所が建設されている。黄河中流にも豊富な水エネルギー資源があり、河南省では小浪底水利中枢工事が建設中である。
黒竜江 中国の最北部に位置し、ロシアと国境線をなす川で、中国国内を流れる主流の長さは3420キロ、中国国内の流域面積は約90万平方キロ。
松花江 全長は2308キロ、流域面積は55万7180平方キロ、年間流量は762億立方メートル。
遼河 全長は1390キロ、流域面積は22万8900平方キロ、年間流量は148億立方メートル。
珠江 中国南部最大の川で、全長は2214キロ、流域面積は45万3690平方キロ、年間流量は3338億立方メートル。水量はわずか長江に次いで全国第2位。
淮河 全長は1000キロ、流域面積は26万9283平方キロ、年間流量は622億立方メートル。
京杭大運河 北の北京市通州区から南の浙江省杭州市に至る大運河で、全長は1800キロ、北京、天津、河北、山東、江蘇、浙江の6省・直轄市を流れ、海河、黄河、淮河、長江、銭塘江の五大水系と結ばれている。前5世紀に工事が始まり、開削と浚渫を経て歴代の水運要路となった。現在も南部区間では船が航行することができる。世界で最も早く開削された、距離の最も長い大運河である。 |