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② 鉄鋼生産について:2010 年は第11 次五カ年規画の最終年であり、同計画の省エネ・排出削減目標を達成するため、高エネルギー消費産業に対する電力供給制限や生産自粛指導等により、9 月以降、鉄鋼生産規模が減少し、2010 年の粗鋼生産は対前年10%程度の増加になった。(2009 年は対前年+ 13%の伸び)。しかし、2010 年前半は供給過剰状態にあり、メーカー・市場在庫ともに史上最高レベルとなる等、需給バランスの大きな乱れが懸念された。日本鉄鋼業として、中国鉄鋼市場における「需給均衡」(=実需にミートした生産レベルの自律的な維持・確保)に向けての中国鉄鋼業の取り組み強化に期待するとともに、中国市場に関するマクロ的な需給情報を共有化することで、東アジアにおける市場の安定化に寄与していきたい。

③ 鉄鋼貿易について:新興国における鉄鋼生産能力の拡大が世界(特にアジア地域)の鋼材貿易市場に対して今後どのような影響を与えるのかを注目しているが、もし、中国の過剰生産能力が海外市場に振り向けられるようなことがあれば、世界的な鋼材需給に深刻な影響を与えかねないことを懸念している。中国政府・鉄鋼業に対し、世界の鉄鋼貿易市場の安定確保を念頭に置いた鉄鋼産業政策の立案・推進を要請するとともに、2国間・地域間の対話メカニズム等を通じ、輸出市場安定化に向けた議論を深めてゆきたい。

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2011