ホーム>>中川幸司さんのブログ
オレンジペコーなプーアル茶 パート1
発信時間: 2010-02-02 | チャイナネット

北京の寒さには慣れません、中川コージです!

中国のお茶文化っていいですよね~。日本の茶道もいいですが、中国の茶道も全く異なっていて、面白いですよね、それに単純に中国茶もオイシイと思います。はたまた、中国の他の文化で言えば、日本でも三国志の物語が大好きという方も多いでしょう。あとはそうですね、旅行にこられたことがある方は、紫禁城のスケールにびっくりしたかもしれません。

 

実はこの中国に関する文化、多くの日本人の方が好きであるところは多いと思いますが、ひとつここに、大きな問題が内在するなぁと僕はいつも考えています。先に断っておきますが、僕は、お茶も好きですし、三国志も好きです。

先ほど、上であげた文化は、だんだんと歴史とともにカタチがかわってきたかもしれませんが、最初に出現したのは、ここ数百年どころか、千年以上前のことであったりします。つまり「むかしのもの」です。中国がすきじゃない、あまりよくない、と思う日本人(または世界の他の国の人)を増やしてしまう原因はここにあるなと思っています。

すこしだけ難しく言えば、他の条件が一定であるならば、「世界の文化的差異によらず、世界の当該国の諸外部環境によらず、また世界の当該国の諸内部環境によらず、ユニバーサルに現代にいきている人たちを共感させてしまうような強力なイノベーションを伴った、外部環境への統一的適合を果たすことが可能な現代エンターテイメント文化」こそが、その文化、文化圏、それを内包する国を好きにさせる根本なのではないかなと僕は考えてるんですね。例えばそれはビートルズ、例外はあったと思いますが、あの時代に国家によって規制されずにビートルズの音楽をきいた人たちは、あまりの新鮮さにものすごい心を熱くしたのではないでしょうか(僕自身はその世代ではないのでわかりませんが)。それから、日本の任天堂のファミリーコンピューターは、世界の電子ゲームに対する概念をまったくかえてしまうほどのエンターテイメントでした。アメリカだって、古くは、ロックから、現代はハリウッドという映画娯楽の発信地をもっています。イタリアなどは、ほんの数十年前からイタリア料理が世界中にとびまわりましたね。フランスの芸術性は、いまでも最先端のアパレル業界を牽引しているという認識が世界共通ではないでしょうか。

こうした、音楽、グルメ、服飾などを含めた大きな意味でのエンターテイメントが、「その国が面白い、興味がある」という最初の「つかみ」がありまして、次に「好き」という感情につながっていくのだと僕は思えてなりません。フランスのワインが好きだから、フランスってなんとなくいいよねー。というような感覚の、よりぼやっとしたものだと思います。

(次回に続く)(中川幸司 アジア経営戦略研究所上席コンサルティング研究員)

 

コメントはこちらへ

 

「チャイナネット」 2010年2月2日

  関連記事
  同コラムの最新記事

· 匠(タクミ)シンドローム

· 出る杭は豪華に祭られる パート4

· 出る杭は豪華に祭られる パート3

· 初回は、緋色のご挨拶で

· 出る杭は豪華に祭られる パート2