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日本の夫婦のあり方から中国式結婚を模索する パート1
発信時間: 2010-02-20 | チャイナネット

 

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一方で日本はというと、「キャリアスキルベース」のモデルとは異なり、一様な「新卒」を雇用し、ブルーカラーホワイトカラーによらず、その「学生さん」に企業のカラーを数年(ないしは数十年)かけてつけていき、最強にカスタマイズされた「○○株式会社企業戦士」をつくりだすわけです。この所属意識の強い企業戦士が、精神的に(ときには狂信的に)企業全体の意思に従い強いのは当然で、それが、日本企業の得意な団結力を生み出し、チーム生産性を最大限にいかすということがいえるでしょう。また、その「企業戦士」は、雇用市場が流動的でないわけですから、他の企業に「浮気」をすることはできないため、その企業にもし愛着がなくても(なくなってしまっても)、そこにいなければならないという束縛となります(企業側からすれば拘束力となります)。

しかし、企業が新卒採用のときに、「一様」である学生さんから選抜することは容易でなく、その特殊能力を見極めることはほぼ不可能でしょう(実際に、面接をすれば、その人物の「人となり、能力」がわかるなどといわれますが、それは確実なスキルなどではないはずです)。ただし、この選抜条件は、実は真に求めたい能力をもつものを選抜するものではないということは企業には暗黙に理解されていて、いわば「基礎能力と儀式」の両方ということが言えるのかもしれません。

基礎能力は、ある程度の計算能力であったり、コミュニケーション能力であるでしょう。これは俗に言う「学歴」などで一律に判断されたりしますね。そして、儀式のほうは、その企業文化にあった性格、考え方の性向などを面接などを通じてフィルターにかけるということで、達成されるはずです。

こうして、基礎能力と儀式を通じて「一様」ななかから、「なんとなくよさそうだ」として選抜された人物が、教育をうけ「企業戦士」として、時には「狂信者ユニット」になっていくわけです。もちろん、すべての人物がチーム・組織生産性を高めるリーダーとなるわけではないでしょうし、よく数割の有能な人物が組織をひきいることで、むしろ、全員が有能であるよりも「かち合う」ことが少なく、組織としての生産性は高いなどといわれますが、いずれにしても、企業、組織、チームとしては、こうした基礎能力、儀式フィルタリングとその後の「狂信化」によって、日本の経済成長を支えた「企業戦士」となりえたわけです(高度経済成長のひとつの大きな要素であったことは疑いないでしょう。)

次回へ続く

(中川幸司 アジア経営戦略研究所上席コンサルティング研究員)

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「チャイナネット」2010年2月20日
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