日本が1964年に東京オリンピックを開催したのは、民族の自信を回復し、戦後、復興してきた経済力を示すためだった。実際、オリンピックの開催は、日本の政治や経済発展の促進に大きな役割を果たした。 1970年代半ばに経済大国になった日本は、80年代には債権大国になり、スポーツの地位もだんだん下がった。国のスポーツ政策も国民のスポーツ促進に移り、政治家や一般庶民は、国際的なスポーツ大会の成績に大きな期待を寄せなくなった。
これに対して私たちは、「どうして日本でこのような変化が生じたか」、「自分たちはこれを参考にすることができるか」ということを冷静にしっかり考えなければならない。
経済大国として勃興してきた中国は、40年前の日本人の考え方とよく似ている。数年にわたるトレーニングや、主催国としての「天の時、地の利、人の和」などのため、中国の選手たちは、今回の五輪ですばらしい成績を取ると信じている。
しかし五輪で金メダルだけに注目していてはだめだ。40年経ってから五輪を開催した中国が、「獲得した金メダルの総数が日本を上回っても、本当の意味でのスポーツ大国になっているのか」ということを考えなければならない。五輪の意義は金メダルの数にあるのではない。
「チャイナネット」2008年7月28日
|