北京週報記者 繆暁陽
日本のアーティスト、中田夏子氏と子供たち
五輪の間、北京の各文化交流センターは次々と多くの活動を行った。8月22日からは、日本国際交流基金会北京事務所で『草掬展』が開催されている。
『草掬』というタイトルを見ても、何だかよくわからないかもしれない。実際に、この言葉は正確な意味を持つ中国語の単語でもなければ、日本語に存在する単語でもない。日本語読みの「くさむすび」という響きからくるイメージ、また二文字の漢字から読みとることのできる意味、そして今回の展覧会に参加する若いアーティストたちの作品を考慮した上で特に造語した、詩情に満ちた表現だという。
決して広くはない展覧ホールに並ぶアーティストたちの作品はあまり多くないが、参観者は各作品から伝統的な民族文化の香りを感じられる。アーティストは作品素材に含まれる伝統文化のエレメントを、現代アートの文脈にみごとに表現している。「草」と「掬」という抽象的な関連は、彼らの作品に見られる「自然的」要素と「人為的」要素の融合をさすものだ。
陳小娣氏の作品『無題』
中国人アーティストの陳小娣氏は、骨壷に人体と植物をレイアウトし、「生命」に対する思いを生と死、物と我などの概念を用いて表現している。
彭穎氏の作品『女人体』
彭穎氏の作品は、技術面で伝統的な紙工芸の形式を超えているだけでなく、パルプの状態の「平面」としての紙と「立体」的な彫刻・塑像を結合させている。空洞の人体の中で照らされる光は、氷の玉のように見える視覚効果を導いている。
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