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思い立ったら前進あるのみ 50代主婦増田はるみさんの留学記
発信時間: 2009-03-24 | チャイナネット

北京での留学を始められていかがでしたか?

使い捨てカイロはほとんど出番がなかったです。教室でも部屋でもデパートでも、室内どこも同じような温度でそんなに寒くはなかったですから。外はやっぱり寒かったけれど、カイロのことなんて考えていられないくらいの寒さでしたから(笑)。

私が入ったクラスはいろいろな国籍の人がいました。クリスマス休暇のフランス人も、夏休みのオーストラリア人もいました。アジアからは日本人のほか、韓国人、タイ人、インドネシア人などですね。印象的だったのは、アジアの学生と欧米圏の学生の違いです。先生が話している間、アジアの学生は神妙な顔をしていますが、欧米の学生はかまわずお喋りしています。日本の学生は特にまじめで、遅刻も絶対にしません。先生にあてられても文法や声調に気をつけながら慎重に答えます。一方、欧米圏の学生は文法が間違っていても言いたいことをきちんと主張します。またクラスメートの口語能力が高いのにはびっくりしました。日本人は漢字がわかるので、どうしても文字から入ってしまう。中国語の音から入った人の方が、会話の能力が伸びやすいのかな。

クラスメートと訪れた北京の頤和園で

クラスメートの方々とも交流はあったんですか?

初級の学習者が多いので、英語が共通語になっていました。私はあまりわからないので、中国語で話していました。わからない同士だとけっこう通じちゃうものですね。一番分からないのは先生の話す中国語かな(笑)。ある日、先生が「明日は授業風景をビデオに撮るのでおめかししてきてください」と言ったんです。クラスメートとも、「明日はおめかしだよね」と話し合って、翌日は買ったばかりのセーターで学校に行きました。そうしたらただの「ビデオを見る授業」だったんですよ。「ビデオ」はわかるけど、おめかしはどこから来たのか、今も謎です(笑)。

クラスメートの友人とは、よくお昼を食べに行きました。中国語がそこまで流ちょうでないため、オーダーは一苦労です。「涼菜(コールドディッシュ)」ばかり頼んでしまい、レストランの店員にあきれられてしまったこともありました。クラスメートのみんなで放課後に頤和園に行ったこともあります。寒さで凍った湖を歩いていたら、警備員さんに怒られてしまいました。そういう日々の生活のなかで、自分の学んでいる中国語が話されているのを聞けたのは、とても楽しい経験でした。

留学で語学力はアップしました?

これまでは教科書の域を出ることができなかったのが、生活のなかに出ていけたという気はします。教科書には「両替」とか「ショッピング」の課があるんですけど、こちらだとすぐに使う機会があるでしょう? 両替するにも、教科書で出てくる表現だけじゃやっぱり足りない。教科書だけじゃやっていけないとわかるんですが、そうすると教科書の内容が逆に生きてくる。もう一度試してみたいと思うようになって、教科書を暗記していた時よりも勉強がおもしろくなりました。

学校での授業は午前中だけなので、帰宅後は毎日3時間ほどを予習や復習に費やしていました。そのおかげもあってか、最後のテストではクラスで一番だったんです(笑)。私としては、周囲のプレッシャーを押し切って留学に来たので、「失敗は許されない」という気持ちがありました。「この滞在で必ず何かをつかまなければならない」と思っていたので、人一倍がんばったのかとも思います。

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