8日に開かれた「2009年上海海外旅行フォーラム」によると、日本は08年、タイにかわって、上海からの海外旅行ツアーの目的地トップとなった。市場規模は延べ10万人におよぶ。「中国新聞網」が伝えた。
シンガポール・マレーシア・タイをめぐる東南アジア3カ国の旅は、中国人にとって東南アジア旅行の代名詞となってきた。なかでもタイの人気は高く、シンガポールやマレーシアは「3カ国の旅」に大きく依存していた。そのため、タイで起こった政治動乱は東南アジアの観光市場に大きな影響を与えた。
統計によると、タイで起こった安全問題の影響から、上海からタイやマレーシアへの旅行者は昨年、大きく落ち込んだ。タイから旅行を始めた人の数とタイを訪れた人の数はいずれも約15%の低下となった。業界専門家は、「海外旅行にとって最大の要素は依然として安全だ」と指摘する。
タイ旅行の急激な減少により、5千元程度でコストパフォーマンスが高い旅行商品に空白が生じ、日本旅行の発展に大きなチャンスが訪れた。「日本は長年にわたって、日本旅行のプロモーションを上海で辛抱強く行ってきた。それがようやく実を結ぼうとしている」と業界関係者は語る。「中日間にはたくさんのフライトがあり、利用できる空港も多い。輸送能力の高さは、日本旅行のコストを大幅に引き下げている」。
今冬には、北海道も舞台となったコメディー映画「非誠勿擾」が公開された。上海と長江デルタ地域からは、北海道ツアーへの参加者も増えているという。日本ツアーの行程がさらに改善され、滞在時間の短いツアーなども開発されれば、距離も近く値段も安い日本旅行には、リピーターも増えていくことだろう。
「人民網日本語版」2009年4月10日 |