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麻生首相、訪中を控え 中国メディアの取材に応じる
発信時間: 2009-04-29 | チャイナネット

 

 

『環球時報』:麻生首相は漫画が好きで、首相になってからも漫画を読む時間はあるのか。また中国の漫画を見たことはあるか。中日文化の共通点と相違点についてどう考えているか。

麻生首相:外務大臣だった時に国際漫画賞を設立した。その時に中国の多くの作品が応募し、第1回と第2回では中国の作品も受賞し、中国の漫画のレベルは高く驚いた。中国の画風は日本と非常に似ており、漢字文化と同じように、左右両ページでは右から左に読む。

私は第1回に最優作品になった『孫子兵法』の李志清さんに会ったことがある。この作品は日本でも出版されただろう。李志清さんは漫画の特徴を十分に発揮し、国や年齢を超えて歓迎されたと思う。これからアニメや映画、ファッションなどの流行している文化を通して、両国の友好がさらに促進することを期待している。首相になってから毎日、仕事が忙しく、漫画を読む時間が少なくなって残念だ。

日中の間には世界でもまれに見る悠久の歴史があり、周知のように文化の面では多くの共通点がある。漢字はその中でも代表的で、その他にも儒教文化や仏教文化は日本人の思考の方法に少なからず影響を与えた。中国の李白や杜甫などの作品や、『三国誌』『西遊記』なども日本でよく知られている。

茶道もその一つであり、中国との交流から日本に伝わった。そして日本の伝統文化として根を下ろした文化は少なくない。Jポップやファッション、漫画、アニメなどの流行文化は、日本の新しい魅力的な文化の代表となり普遍性を持つ。それだからこそ文化は普及するのだろう。新しい魅力を持った日本の文化を世界に普及させることも私の仕事だ。

 

 

 

『環球時報』:麻生首相は若い時に日本青年会議所(JC)の訪中団に参加したことがあると聞いているが、中国の若い人との交流ではどういう印象だったのだろうか。また中日青年交流に対してはどんな期待を持っているか。

麻生首相:30年前の1979年に日本青年会議所の訪中代表として中国を訪れた。その時は中国の若い人たちと深く交流し、日中の将来を熱く語り合ったことを昨日のように思い出す。すでに30年が過ぎてしまったが、日中両国は幅広い分野で交流と協力を積み重ね、今の順調な日中関係は、日中両国の数多くの人々の交流と努力のお陰だと再び深く理解している。

中長期的な観点から見れば、日中関係の発展を考える場合、両国関係の将来を担う青少年間の相互理解や相互信頼は極めて重要だと認識しなければならない。こうした感情を育てるには、日本の若者であろうと中国の若者であろうと、直接顔を向かい合わせて本当の相手を理解することが重要だ。

日中政府は2008年から4年間、毎年4000人規模の青少年交流を行うという共同認識に達した。去年は約5000人の中日青少年交流が行われたが、今年も日本政府は2000人の中国の高校生と1000人の若者を招いて日本を訪問してもらうことにしている。私は、国の未来を創っていく若い人たちが、言語や文化の違いを乗り越えて、互いに励まし学びあうことを願っている。

 

「チャイナネット」2009年4月29日

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