ホーム>>中日両国>>視点
中国人作家の日本訪問記日本の右派の命門を掴む
発信時間: 2009-05-21 | チャイナネット

日本の右派の国際関係論

岡崎さんは中国本土と台湾の関係ついて単刀直入に語った。「もし中国が長期的和平を望むのであれば、結論はただ1つ——台湾を放棄することだ。過去500年間、英国や米国と戦って勝利した国は1つもない。中国が台湾を占領すれば、アジア地域はバランスを失い米国もアジアにおいて威信を失うことになる。その後、米国は間違いなく対中国戦争を始め、中国は米国に負けるだろう。これにより、中国はチベット、新疆、さらに内モンゴルさえも失い、漢民族はこれら3地区から逃れる結果となる。我々日本には深い教訓がある。日本は米国に戦いを挑んだが、結果的に敗北し、台湾、朝鮮、満州を失った。中国は米国に敗北した時、ようやく台湾を早目に放棄すべきだったと気づくだろう。日本も同じ後悔をしており、満州占領後その歩みを止め太平洋戦争を起こさなければ、台湾、朝鮮、満州を失うことはなかったと考えられる」。

 

私は通訳の大友さんを通じて「ベトナム戦争で米国軍は撤退を余儀なくされた。こうした歴史についてどのように解釈しているか」と尋ねた。

 

大友さんが私の質問を通訳すると、岡崎さんは目をしばたたかせ、まるで聞こえなかったという様子で答えなかった。

岡崎さんに代表される日本の右派の国際関係論は、このような単純な実用主義、つまり米国に徹底的に打ち負かされた後たどり着いた実用主義のロジックだった。自身のロジックを実証するために都合のいい例を探し、ロジックを覆す歴史的事実を目の当たりにしても直視しないというものだ。

 

この時、79歳の岡崎さんが甘やかされて育ったわがままな子どもに見えた。

 

もちろん、岡崎さんはただ気ままに発言しているわけではない。中国の国内政治について何らかの分析を行い、多くの中国人を赤面させている。

 

面会が終わると、岡崎さんは私たちをエレベーターホールまで送ってくれた。その時、岡崎さんは申し訳なさそうに「私の話はあなた方を疲れさせてしまった」と言った。彼が言った「疲れさせた」」とは「不愉快にさせた」の意味だ。私は「よかったと思う。こうした面会はよいものだ」と答えた。岡崎さんは私が言った「よかった」の意味が分かったようだった。相手が何を考えているか、どのように考えているかを知れば、相手の「命門」が明らかになる。岡崎さんに代表される日本の右派の「命門」は、気ままさと単純さであることが分かった。

「チャイナネット」 2009年5月21日

     1   2  


  関連記事
  同コラムの最新記事

· 中国人作家の日本訪問記日本の右派の命門を掴む

· 文芸評論家・藤井省三教授:村上春樹のなかの中国

· 「GDPで日本を超える」への安易な喜びに疑問

· なお険しい鳩山氏の政権獲得への道

· 麻生首相の訪中から見た中日関係の未来と課題