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北京大学研修団、「日本歴史文化を体験して」
発信時間: 2009-08-17 | チャイナネット

後で福岡市立博物館で資料を調べたところ、施餓鬼棚で法水をまいたのは聖一国師一人だという。当時の状況を詳しく知るのは無理かもしれないが、この伝承からは、福岡の人々の宋人・謝国明に対する確かな好意がうかがえる。ここで私は、九州大と中国の多くの大学との頻繁な友好往来と、九州で留学している同級生が常に、九州人がいつも熱心に手伝ってくれると言っていることを思い出した。かくも良好な関係の源は、このような好意の伝承にあるのではないかと思った。

九州での4日目、研修団一行は佐賀県の徐福上陸地とされる土地に入った。徐福一行が上陸したときに払われ、片方にしか葉をつけなくなったといわれる「片葉の葦」に触れ、徐福が神として祀られている金立神社を訪ねた。徐福会会長の村岡央麻さんのお菓子屋「村岡屋」で「徐福さん」という船の形をした美味しいお菓子をご馳走になった。布の中央に穴をあけて、そこに頭を通す原始的な衣類である弥生人の貫頭衣(かんとうい)を着て、徐福を代表とする大陸技術団の渡来を裏付ける吉野ヶ里歴史公園を見学したとき、私は、王が紫色の衣装を着けているのはもしかすると道教の五行思想の名残なのかなどとさえ推測した。

5日目は、伊都国歴史博物館に行った。熱心なボランティアの会員が、中国から来た銅鏡が神秘的な副蔵品となった史実を詳しく紹介してくれた。烈日のもと、ボランティアの江頭さんは汗をかきながら、「魏志倭人伝」に記録されている伊都国の王が埋葬された平原王墓を案内してくれた。

 

研修団一行と徐福長寿館館長(徐福上陸地にて)

 

―奈良、京都、大阪で日本の輝かしさを体験して

7月17日、船で大阪に向かう。奈良、京都、大阪の中国に関わりのある社寺を散策し、日本の茶道、華道、香道、落語やお菓子を、身をもって体験するコースもある。日本に11年間留学し、その間、茶道、華道、香道を系統的に学び、日本の茶道についての著書さえ出している滕先生のおかげで、体験コースの内容を十分に予習することができたのは幸いだった。

揚州大明寺の石灯篭と対になっている、奈良唐招提寺「奉献鑑真大和上廟前」と書かれた石灯篭を囲んで記念撮影する滕先生と一行の女子学生

 

7月20日午前、裏千家今日庵に到着。先ずは茶道資料館の茶碗、花入、掛物など、茶道具の名品や茶道美術工芸品と、2階にある茶室のうつしを見物した。次は、正式な茶室に入り、二つの組に分かれて差し向かいに座る。講師の優しい指導のもと、椅子に座る立礼(りゅうれい)の点前(てまえ)をしてみて、交替で向かいの「お客様」にお茶をたて、みな一服のお茶を楽しむことができた。

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