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民主党が政権奪取、中日経済関係への影響は?
発信時間: 2009-09-03 | チャイナネット

 中日間の政治関係が冷めていても、両国の経済協力のプロセスは根本的に動揺しないということは、中日間の経済関係の特徴となっている。だが良好な政治関係は当然、経済協力をさらに進めることにつながる。

 9月16日に日本の首相に就任する鳩山由紀夫氏は、靖国神社への自身の参拝を否定し、閣僚にも自制を求めている。靖国神社・戦争責任・慰安婦・歴史教科書などの歴史問題についての鳩山氏の認識はこれまでの首相と比べて前向きで積極的なものだ。鳩山氏の執政期間、中日間が歴史問題で摩擦することは減ると見られる。このことは中日両国の政治関係の発展に有利に働き、経済協力の進展にも役立つ。

 中日両国は、環境保護・クリーンエネルギー・省エネ製品開発などの分野での幅広い協力の可能性を持っている。両国の政治関係の改善に伴い、これらの分野での協力の歩みも加速していくことだろう。

 民主党の指導者はいく度も、これまでの成果を土台として中日両国の経済関係をさらに強めるとの方針を示している。民主党は、選挙戦でのマニュフェストでも、「アジア・太平洋諸国をはじめとして、(中略)自由貿易協定(FTA)の交渉を積極的に推進する」との立場を明確にしている。日本の専門家は、民主党が政権に立った後、中日間の自由貿易問題についての交渉を始める可能性があるとの見方を示している。

 日本の農業は競争力が低く、農村地区が自民党の支持層であったことから、自民党政権には、中日間の自由貿易区域の構築について中国側と交渉する意欲がなかった。民主党の執政期に自由貿易問題についての合意がまとまれば、両国経済にとっての大きな利益となる。

 両国の経済貿易の往来が拡大すれば、貿易摩擦も自然と増えるだろう。だが摩擦は、両国の互恵協力と共同発展という基本的な局面を妨げるものではない。両国の経済協力は摩擦を経ながら進んでいくことだろう。

 貿易摩擦は今後、知財権保護や技術規格などで現れることになる。日本は、各種商品の技術規格が世界で最も厳しい国の一つであり、食品方面の規格は特に厳しい。技術規格の厳しさは、日本の農業を保護するための障壁ともなっており、技術規格を日本がさらに引き上げる可能性もある。中国の輸出商品とりわけ農産品は品質を不断に高めなければならない。日本の食品規格に達するようなものを作らない限り、日本市場から締め出されてしまうことになるだろう。(作者劉春燕)

 「人民網日本語版」2009年9月3日
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