中国と日本の工業化プロセスの比較を行う国際学術シンポジウムがこのほど、河南省・開封市の河南大学で開催された。こうしたテーマのシンポが国内で開催されたのは、今回が初めてのケースだ。「科学時報」が4日伝えた。
河南省社会科学院の喩新安副院長はシンポで次のように述べた。日本の工業化の経験・教訓の研究は、中国の工業化推進にとって大いに参考になるものだ。第一に、日本政府は農村の工業化で積極的な役割を果たした。農業と工業との一体化を重視し、農村の工業化を計画・設計し、農村地域に工業計画を導入し、農村の工業化を強力に支援した。第二に、日本は工業化と都市化の調和をはかった。政府は都市化に対する工業化の牽引作用に注目し、二元的な経済構造の転換の問題を適切に解決した。第三に、日本は工業化の中で工業の発展に伴って現れる環境保護の問題を適切に処理した。1990年代に「環境立国」や「循環型社会」といった理念を提唱し、古いスタイルの工業にみられた「大量採掘」「大量生産」「大量消費」「大量廃棄」といった問題の克服に努めた。
今回のシンポは中国社会科学院(社会科学アカデミー)日本研究所、河南大学日本研究所、河南大学経済学院が共同主催し、日本の国際交流基金が共催した。
「人民網日本語版」2010年2月4日 |