講演する段躍中氏。白水繁彦氏撮影
「日本僑報」よると、7月25日、日本僑報編集長兼日本湖南人会会長の段躍中氏は東京の法政大学で講演し、日本における華人媒体の最新状況を紹介した。段氏は、池袋地区では華人媒体が18種に達し、日本の華人媒体のトップに立ったと初めて明らかにしている。
日本学術会議主催の公開講演会は、日本で活躍する外国人媒体の代表および日本の主流媒体の代表を招き、「日本におけるエスニック・メディアの現状と日系外国人の声」と題されたシンポジウムを行った。中国、韓国、ブラジルなど外国人媒体の代表と朝日新聞の大型連載「在日華人」の責任者がまずテーマに沿って発言した後、活発なディスカッションがなされた。これは日本の学術会議が初めて在日外国人のメディアと市民権をテーマにした公開講演会で、東京大学、早稲田大学、慶応大学など有名大学の研究者が50名あまり出席している。
『日本の中国語媒体研究』や『在日中国人媒体総覧』の著作がある段躍中氏は、まず在日華人と華人媒体の概況を紹介した。段氏によると、改革開放後に来日した中国人は1984年から今日まで約200種の媒体を相次いで創刊し、現在発行を続けているのは50種近く、主に東京に集中しているという。
続けて段氏は、池袋地区における華人人口の増加の過程、および池袋を中心とした華人媒体の発展状況について報告した。東京都豊島区に位置する池袋は交通の便がよく、山手線をはじめ、多くの地下鉄が通っている。そのため、華人は池袋駅を中心に各種の中華レストラン、中国食品店、中国書店などを創業し、ますます増加傾向にある店舗数は数百軒に達している。これも華人媒体にとって豊かな情報源と広告市場になっているのである。そもそも池袋には東武・西武の二大有名デパートのほか、東京芸術劇場などの公共施設があり、華人および華人媒体の発展に便宜をはかっている。