中国宋慶齢基金会の主催による「孫文、宋慶齢と梅屋庄吉展」が9月3日、宋慶齢の旧宅で開幕した。辛亥革命を起こした孫文を全面的に支援した梅屋庄吉のひ孫、小阪文乃さんが今回の開幕式のテープカットに参加した。
開幕式の終了後、小坂さんはチャイナネットの取材に応じ、以下のように語った。
宋慶齢の旧宅で開催される「孫文、宋慶齢と梅屋庄吉展」には、8月24から29日に上海万博の日本館で行なわれた「孫文と梅屋庄吉展」の展示品だけでなく、宋慶齢の旧宅に所蔵されていた関連資料も展示される。宋慶齢が所有していた和服の帯や孫文の記念アルバム、孫文と梅屋庄吉夫妻の手紙など、約20点はこの展覧会でしか見ることができない。
上海万博日本館の『孫文と梅屋庄吉展』の企画に参加した小阪さんは、展覧会の反応や上海万博について、「『孫文と梅屋庄吉展』は非常に大成功し、2万人が見学に訪れた。いつも満員状態で、イベントとしては大成功だった。中国各地の大勢の人たちが上海万博を見学してくださり、非常ににぎやかで、私もうれしい」と語った。
小阪さんは2008年5月に胡錦涛主席が日本を訪問し、松本楼で福田康夫前首相との夕食会に出席した際、梅屋庄吉と孫文についての100年前の歴史を中国の指導者や福田前首相に紹介した。「非常に緊張した。中日両国の首相が梅屋庄吉と孫文の友情に関連して松本楼で集まったことは非常にうれしい」と当時の心境を明かす。胡錦涛主席の「中日友好世世代々」という言葉については、「非常に大事な言葉。梅屋と孫文の歴史を各形でみんなに伝え、これからの両国の関係を深めることが私の使命だと思う」と語った。
来年は辛亥革命100周年にあたる。中日両国の友好交流で現在力を尽くしてくることや両国関係をつなぐ最も重要なことについて、小坂さんは「日本の歴史で中国人にとってわからないことがあり、また中国の長い歴史で日本人にとってわからないことも多い。そのため、両国の人たちが互いの歴史を理解するため、今回の展覧会のようなイベントをさらに積極的に行なっていきたいと思う。また、互いの信頼感は重要なことで、民衆の意見や経験を聞き、一緒に活動に参加して、交流することも大切だ」と述べた。
日本の角川グループは、孫文が日本で暮らした情況や梅屋庄吉ら日本の友人との付き合いをもとに映画を制作することで準備を進めている。来年の辛亥革命100周年に合わせて撮影に入る予定だ。この映画は「大孫文」を参考にするのでなく、現代的な物語になるという。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年9月6日