14日に日本の民主党の「横綱対決」の結果が決まった。菅直人氏は小沢一郎氏を破って民主党代表に再選。日本の政界は、1年に3人も首相が変わるという気まずい状態が避けられた。
小沢氏の敗北は民意
日本の政界にはずっと「有力者政治」が存在し、この有力者の党内での重みのある一言に、他の党員はしたがってきた。民主党ではまさに小沢氏がそうだったが、小沢氏は今回、キャリアや人脈が自分に及ばない菅氏に負けてしまった。
小沢氏は約100人の国会議員の支持を得た。中日韓経済発展協会の王泰平会長は、小沢氏が民主党とは別の党を作るかどうかについて「その可能性は十分ある。それは小沢氏はトップになりたい人であり、自民党を離れて民主党を作ったものそのためだった」と話す。
菅首相はいかに小沢氏の勢力を配置するのだろうか。日本のマスコミによると、9月中旬には民主党の役員人事や内閣改造が行われる予定で、菅首相は民主党分裂を避けるために小沢派を落ち着かせる必要があるが、再度の勢力にも気をつけなければならない。そのために内閣の人選には小沢派の議員を多く入閣させる見込みだが、内閣官房長官のような要職についてはまだ決まっていない。
党の人事での小沢氏の位置付も大難題だ。幹事長というのは上からの指図を受けて下の方へ伝達する重要な職のため、そのポストに再び小沢氏かその腹心を置くことは考え難い。上海国際問題研究院日本研究センターの廉徳瑰副主任は、「顧問のような実権のないポストに小沢氏は甘んじないだろう」と疑問を投げかける。これは菅氏にとって知恵と度量の試練である。
呉越同舟は難しい
党代表選挙は終わった。しかし再選した菅政府は複雑な局面に直面しており、先行きも不透明だ。廉徳瑰副主任は「もし民主党が全党一致を実現できれば、もしかしたらある時期は安定し、菅氏は任期の2012年9月まで首相を務めることができるかもしれない。しかし選挙後の小沢氏と菅氏が握手した時、お互い目を合わせなかったという細かい点から見ると、この両陣営ははっきり分かれており、どのように呉越同舟が可能なのかはまだ未知数だ。反対に小沢氏が離党して自立すれば、衆議院での民主党の優位は揺るぎ、菅氏は衆議院を解散して改めて選挙をするしかなくなる。そのあと民主党が再び政権を握るかどうかは大きな疑問だ」と話す。
今の民主党は以前のような悪循環に陥っているといえるだろう。今回の選挙の後遺症は、次の政局を揺るがす隠れた危険である。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2010年9月15日