「産学官」の視点から見た日本アニメ産業の発展

「産学官」の視点から見た日本アニメ産業の発展。 近年、一国のソフトパワーのシンボルとして、アニメ産業は中国や日本を含む多くの国に重視されている。中国では、政府、企業、学校など各方面がアニメ産業に対して積極的な態度を示している。このような現象を見ると、アニメ大国としての隣国の日本では、産業発展の過去や現在において、政府や企業、学校はそれぞれどんな役割を果たしているのか、という疑問が生まれる…

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発信時間: 2011-08-22 10:33:32 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

資料写真:日本の漫画

近年、一国のソフトパワーのシンボルとして、アニメ産業は中国や日本を含む多くの国に重視されている。中国では、政府、企業、学校など各方面がアニメ産業に対して積極的な態度を示している。例えば、中国政府は海外アニメの放送時間帯の規制、優秀アニメ作品に対する奨励などを含む一連のサポート政策を打ち出している。中国電影学院をはじめとする数多くの大学は、先を競ってアニメ専攻を作り、プロのアニメ人材の育成を目指す。政府の優遇政策のもとですぐれたオリジナルアニメの制作を目標とする会社も増えている。このような現象を見ると、アニメ大国としての隣国の日本では、産業発展の過去や現在において、政府や企業、学校はそれぞれどんな役割を果たしているのか、という疑問が生まれる。それについて、「チャイナネット」の记者が東京大学大学院情報学環の中村仁特任講師に話を伺った。

中村氏の在職する東京大学大学院情報学環は2004年、「コンテンツ創造科学産学連携教育プログラム」を設置し、2008年までの間人材の養成を行った。同プログラムはアニメや映画・ゲームなど、海外でも高い評価を受けている日本独自のコンテンツ創造の実績を踏まえ、さらに優れたコンテンツを発信できる国際的に卓越した人材を教育・産業双方が協力し合い養成していくことを目的としたという。「講義・演習とインターンまたは論文から構成された大学院修士レベルの教育プログラムとして開設され、選抜試験を経た東京大学学生、他大学学生や社会人等が履修生として受講していました。」と中村氏は語る。日本では、東京大学にアニメのプログラムを開設することでほかの大学への波及効果が著しい様相をみせていて、現在では多くの大学で未来のアニメ製作者・プロデューサーを目指す学生が習得するアニメに関する学科等が設置されてきている。

また、政府は現在、積極的にアニメ産業を発展するための支援を行っている。文化庁メディア芸術祭では劇場公開アニメーション、テレビアニメーション、オリジナルビデオアニメーション(OVA)、短編アニメーションなどの作品に賞を授与している。また、より踏み込んだ事例として「国が費用を負担してアニメーション制作を行う団体に作品の制作を委託し、作品制作を通して若手アニメーターの人材育成を図る試みなどが行われています。」と中村講師は語る。その他、外交分野では有名キャラクター「ドラえもん」がアニメ文化大使に任命された他、各国の日本大使館にて日本のアニメ作品を上映するなど、アニメは文化交流にも活用されている。

最後に企業だが、これまでアニメ制作に関わる人材の多くは専門学校やアニメ製作会社のOJTによって養成されてきた。しかし現在では専門学校に加え大学など多くの教育機関が人材の養成を行っている。ここで産まれる多くのコラボレーションは、より業界のニーズに合った人材を産み出すことに貢献している。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年8月22日

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