日本の女性は結婚する際に、家よりも「保障」を求めるという。結婚相手に保険を買う余裕があるかを重視するということだ。
筆者の友人は最近とてもうれしそうだった。理由を聞いてみると、最近結婚したのだという。彼女は日本留学から帰った後、上海で働いていたが、日本人の彼氏の猛アタックに合い、瞬く間に結婚、そして主婦になった。本音をいうと、彼女は主婦になれるような女性ではない。彼女が日本式の「男は外で働き、女は家を守る」という考え方を受け入れたことに、私は驚きを隠せなかった。
私はみんなが気になる「家の有無」についても聞いてみた。彼女は「賃貸だよ」と言った。それを聞いて私たちはあっけにとられるとともに、不思議な気持ちになった。他の友達も「家がないってことは保証がないってことでしょ?」などと上海では当たり前のフレーズを口にしていた。
私たちの質問に対して、彼女は日本人の考え方を説明してくれた。日本では「男は外で働き、女は家を守る」という考え方が一般的で、それは中国でも有名である。旦那は働いてお金を稼ぎ、妻は働かず、家事などをして旦那や両親、子供の世話をする。家計を支えるのは旦那であり、旦那は毎月の収入で医療費や家賃など一家の生活費をすべて賄っている。しかし、旦那に何かあった場合、一家の生活はどうなるか?決まった収入がなくなれば、医療費も家賃も支払えなくなり、生活が成り立たなくなるのだ。日本の女性が結婚する際に、家ではなく、「保険」を重視するのは、このような背景があるからである。つまり、旦那に依存する妻にとって、「夫婦の結婚から退職までを保証する」保険が家よりも大切なのだ。
日本では、生命保険の購入率が90%以上に上る。保険を購入していない人が不思議に思われるほどだ。日本で保険はかなり普及しており、一般的な家庭では、両親は子供が生まれると、子供保険、学資保険、医療保険、年金など各段階の保険を購入し始める。保険の購入は人生設計に等しく、日本人は生涯にわたって保険をかけ続ける。
私の友人と同じように、多くの日本女性は「生命保険の購入」を男性の責任だと認識している。旦那に何かがあった場合に、女性は保険金で生活する。子供の養育や両親の世話など、保険があれば家庭の悲劇を最低限に抑えられる。
友人の結婚には驚かされたが、彼女が話してくれた「日本人の保険意識」には考えさせられるものがあった。私が感じたのは、保険は結婚証明書と同じくらい大きな意味を持つということだ。日本と比べ、中国は共働きの家庭が多く、女性の旦那への依存度はあまり高くない。現在、中国の生活の質は向上し、消費スタイルも日々変化している。周りの人々は人生を楽しもうと家や車、カードにお金をつぎ込んでいるが、自分や家族に保険を買うべきではないだろうか?
家よりも保険が大事。この日本人の保険意識は、「家庭への責任感」を表している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年2月6日