学苑出版社はこのほど、新書『中国ビジネス成功への道』の出版記念会を開催した。本書の著者、三井物産の遠藤滋専務取締役は、数十年間に渡り中国語圏で経営を手がけた。遠藤氏は本書の中で、現地の中国人との交流と経験を分かりやすくまとめ、深い考察を行った。遠藤氏は、中国には人間関係を最優先する文化があり、ビジネスの成否は良好な人間関係の構築にかかっていると指摘した。
遠藤氏は、中国の実力の向上に伴い、日本人が情緒不安定に陥っていると述べた。中国に関する話題は、「中国による脅威」や「中国の崩壊」という両極端を見せ、中国を正確に理解することができない。遠藤氏は、「日本の書店を巡ると、中国に対して偏見を持つ本を多く見かける。その原因はおそらく、中国に関する情報と理解の不足である。このような誤解と偏見は、将来の両国関係にとって危険である」と指摘した。中国での長期的なビジネス経験をまとめた本書は、時代の推移と筆者の人間関係に焦点を絞り、三井物産時代の経験を語った。日本が中国をより良く理解し、中国を正しく理解する「知中家」が増えるようにとの期待が込められている。
遠藤氏は三井物産の駐中国総代表として、数十年間に渡り中国語圏で経営を手がけており、中国の文化・経済・ビジネス等に対する理解が深い。本書は作者の自伝であり、各地の中国人との交流と経験を分かりやすくまとめ、深い考察を行った。中国の企業管理者は、本書から啓発を受けることだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年7月7日