6月13日付の朝日新聞によると、ユネスコ日本国内委員会は12日、2015年の世界記憶遺産の候補を発表したが、「神風特攻隊」の隊員の遺書が含まれなかった。申請者は、2年後に再申請する予定と表明した。
神風特攻隊は太平洋戦争末期に、日本の敗戦の局面を盛り返すため、「1人・1機・1発で1艦を撃沈する」という要求に基づき、米国の艦艇などに自殺的な攻撃を実施した。その隊員の多くは、熱狂的な軍国主義の思想を持つ日本の青年であった。終戦まで、1000人以上の決死隊が命を落とした。
この申請に対して、中国と韓国は批判の声をあげていた。中国外交部の華春瑩報道官は2月10日の定例記者会見で、「いわゆる神風特攻隊の遺産申請は、日本の軍国主義による侵略の歴史を美化することを目的としており、その実質は世界の反ファシズム戦争の成果、戦後の世界秩序への挑戦だ。これはユネスコの世界平和の維持という主旨に背いており、国際社会の強い批判を浴び、断固として反対されるだろう」と発言した。