林国本
急速な近代化で、環境保全に取り組みながら大発展をとげてきた河北省も、このところ環境保全が発展のテンポに追いつかなくなったことに気づき、いろいろ措置を取り始めている。長期的に見れば、中国のシステムではいったん決断すれば必ずやりとげるに違いないので、それほど深刻には受け止めてはいないが、しかし、これだけ世界における影響力を持つようになった中国のことだから、中国で発生したことは、すぐ国外のマスコミで伝えられ、一部国外のマスコミは、問題の深刻さを強調し、地元がいろいろ措置を取り始めていることには全然触れていないが、なが年外国のマスコミに接してきた人間としてその辺の機微はよくわきまえているつもりである。つまり、中国でのいろいろな打開策のための努力を書きすぎると「偏向」報道と見られかねないので、どうしてもああいう記事の書き方になるのだろう。
私見ではあるが、北京オリンピック開催のための努力の過程をつぶさに見てきた人間の1人として、中国にとって環境保全や交通渋滞などは、決断しさえすれば解決できることをよく知っている。