中日関係は2015年、双方の努力により膠着状態を抜け出し、回復の流れを維持した。しかし同時に、両国関係における敏感性・複雑性が依然として際立っており、改善の流れは脆弱だ。正常軌道回帰は、まだ遠い先の話だ。
習近平国家主席は、ジャカルタで開かれたアジア・アフリカ会議の会期中である4月22日、日本の安倍晋三首相と会談し、中日関係のさらなる改善と発展の方針を定めた。習主席は5月23日、人民大会堂で開かれた中日友好交流大会に出席し、重要な談話を発表した。習主席は、「中日双方は歴史を鑑とし、未来志向で、平和発展をともに促進し、子々孫々の世代に至る友好関係をともに考え、両国が発展する美しい未来をともに作りだし、アジアと世界の平和に貢献しなければならない」と強調した。習主席のこの発言は、中国政府の中日関係改善に向けた誠意、両国の民間交流への重視を示し、中日関係の改善の流れを決めた。この中日友好交流大会は、中日両国の近年の民間交流における盛典であり、政治・経済・観光・文芸など日本各界の友好関係者が出席した。中日各界の関係者は席上、両国の民間交流の協力を呼びかけ、中日の子々孫々の世代に至る友好関係のためともに努力する「中日友好交流大会提起書」を発表した。また李克強総理は11月1日夜、韓国ソウルで第6回中日韓首脳会議の会期中に安倍首相と会談し、歴史の正視、平和的発展、協力の深化を強調し、中日関係の改善を促した。
上述した首脳会談により、両国関係は今年やや改善した。しかし両国関係における敏感性・複雑性が依然として際立っており、改善の流れは脆弱だ。正常軌道回帰は、まだ遠い先の話だ。とは言え、中日両国民の子々孫々の世代に至る友好は、両国の根本的な利益、アジア太平洋・世界の発展と繁栄の需要に合致する、両国政府および平和を愛する各界の関係者に共通する願いである。「徳は孤ならず、必ず隣有り」(徳があれば孤立せず、孤独であることはない)という言葉があるが、中日両国民が誠意をもって友好的になり、徳により隣人と付き合うならば、子々孫々の世代に至る友好が実現されるはずだ。
2015年の中日関係の重大事件を振り返り、平和で美しい未来に期待していこう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年12月21日