中日経済関係、革ジャンのごとし

中日経済関係、革ジャンのごとし。

タグ:革ジャン 中日関係

発信時間:2017-11-23 09:46:50 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 中日関係が安定しつつ好転する兆しが見えるなか、「史上最大規模」の日本経済界代表団が中国を訪問している。筆者が21日夜に訪中団の答礼の宴に出席したところ、日本の経営者らは経済界の力を発揮し、両国が真の戦略的互恵を実現することを促すと表明した。日本経済界の政治への推進力はいかばかりかと、疑問を禁じ得ない。

 

 中日関係においては通常、経済が基盤・バラスト・ブースターとなっている。これはその通りなのだが、中日の政治・経済関係の相互作用、中日関係の問題を冷静かつ客観的に観察する必要がある。

 

 今世紀に入り十数年に渡る中日関係の起伏を見ると、経済の政治への推進力が確かに存在することが分かるが、日本側の政治面の重大な過ちにより中日関係が大きく後退し、両国関係が大きな影響を被ったことが分かる。そのため経済はバラスト・ブースターというよりは、革ジャンに例えることができる。暑い時は着ていると暑く、真冬だと寒さをしのぐには不十分だ。つまり中日関係が好転する時期に、経済は政治に対して大きな推進力を発揮する。日本の政治家も経済をバラストとし、両国関係の安定化に積極的になる。両国関係が悪化している時期であれば、道を外れてしまった日本の政治を経済のみで正確な道に戻そうとしても、長年に渡る経験と教訓を見ればその力が限定的であることは明らかだ。

 

 政治と経済は、中日関係という車の車輪のようなものだ。日本が政治的に後退しようとすれば、経済という車輪だけで前進しようとしても、中日関係はその場で回転するだけになるだろう。日本の政界が認識を正し、向き合って歩もうとし、さらに経済活動に取り組めば、この車はより速く安定的に走る。これは中日政治・経済関係を観察する際の主な視角だ。

 

 中日間には現在、3つの深刻な政治問題が残されている。これは歴史認識問題をめぐる争い、釣魚島(日本名・尖閣諸島)の主権をめぐる争いを中心とする海洋紛争、それから台湾問題について日本が「一つの中国」という立場を守れるかということだ。歴史認識問題について、日本の経済界が間違った歴史観を独断専行で推し進め、さらには「大東亜聖戦」に取り組もうとする政治家の立場を変える可能性は低い。

 

 二つ目の問題について、一部の日本経済界関係者は狭隘なナショナリズムにより、日本政府に肩入れしている。

 

 台湾問題について、日本経済界は当然ながら中日間の4つの政治文書を重視・尊重している。これには台湾問題に関する明確な約束が含まれ、彼らはこのレッドラインを公然と踏もうとはしない。しかしながら、敏感な問題もある。日本には「台湾独立」を支持する人物がおり、経済界は彼らの間違った言行を制限し規範化させることは難しく、さらには一定の同情と支持を示すだろう。日本経済界は自国の間違った政治的行為を制限・調整する大きな力を持たない。


中日経済関係、革ジャンのごとし

 

 中日関係が安定しつつ好転する兆しが見えるなか、「史上最大規模」の日本経済界代表団が中国を訪問している。筆者が21日夜に訪中団の答礼の宴に出席したところ、日本の経営者らは経済界の力を発揮し、両国が真の戦略的互恵を実現することを促すと表明した。日本経済界の政治への推進力はいかばかりかと、疑問を禁じ得ない。

 

 中日関係においては通常、経済が基盤・バラスト・ブースターとなっている。これはその通りなのだが、中日の政治・経済関係の相互作用、中日関係の問題を冷静かつ客観的に観察する必要がある。

 

 今世紀に入り十数年に渡る中日関係の起伏を見ると、経済の政治への推進力が確かに存在することが分かるが、日本側の政治面の重大な過ちにより中日関係が大きく後退し、両国関係が大きな影響を被ったことが分かる。そのため経済はバラスト・ブースターというよりは、革ジャンに例えることができる。暑い時は着ていると暑く、真冬だと寒さをしのぐには不十分だ。つまり中日関係が好転する時期に、経済は政治に対して大きな推進力を発揮する。日本の政治家も経済をバラストとし、両国関係の安定化に積極的になる。両国関係が悪化している時期であれば、道を外れてしまった日本の政治を経済のみで正確な道に戻そうとしても、長年に渡る経験と教訓を見ればその力が限定的であることは明らかだ。

 

 政治と経済は、中日関係という車の車輪のようなものだ。日本が政治的に後退しようとすれば、経済という車輪だけで前進しようとしても、中日関係はその場で回転するだけになるだろう。日本の政界が認識を正し、向き合って歩もうとし、さらに経済活動に取り組めば、この車はより速く安定的に走る。これは中日政治・経済関係を観察する際の主な視角だ。

 

 中日間には現在、3つの深刻な政治問題が残されている。これは歴史認識問題をめぐる争い、釣魚島(日本名・尖閣諸島)の主権をめぐる争いを中心とする海洋紛争、それから台湾問題について日本が「一つの中国」という立場を守れるかということだ。歴史認識問題について、日本の経済界が間違った歴史観を独断専行で推し進め、さらには「大東亜聖戦」に取り組もうとする政治家の立場を変える可能性は低い。

 

 二つ目の問題について、一部の日本経済界関係者は狭隘なナショナリズムにより、日本政府に肩入れしている。

 

 台湾問題について、日本経済界は当然ながら中日間の4つの政治文書を重視・尊重している。これには台湾問題に関する明確な約束が含まれ、彼らはこのレッドラインを公然と踏もうとはしない。しかしながら、敏感な問題もある。日本には「台湾独立」を支持する人物がおり、経済界は彼らの間違った言行を制限し規範化させることは難しく、さらには一定の同情と支持を示すだろう。日本経済界は自国の間違った政治的行為を制限・調整する大きな力を持たない。

 

 2017年は中日国交正常化45周年だ。年の瀬になり、日本経済関係者が北京を訪問し、異なる角度から両国関係に暖かい風を吹き込んだ。来年2018年は両国関係の重要な年だ。中日間の2つ目の政治文書「中日平和友好条約」締結40周年、3つ目の政治文書「中日共同宣言」発表20周年であり、さらには4つ目の政治文書「戦略的互恵関係の包括的推進に関する中日共同声明」署名10周年でもある。

 

 この重要な政治文書の節目となる年に、我々は両国関係がさらに良くなることに期待している。これには当然ながら、日本経済界による中日経済関係改善への積極的な取り組みが必要だ。安倍政権はこの時期に、「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)への参与に積極的な意向を示した。我々はこのような姿勢を歓迎し、言行が一致するかを見守る。この意義から論じると、日本の大規模な経済代表団による訪中は、新たに発足した安倍政権にとって試金石となる。安倍政権がいわゆる「インド太平洋戦略」を重視するか、それとも中日関係の改善に取り組むか、今後の動きを見守る必要がある。(筆者・高洪中国社会科学院日本研究所所長)

 

 「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年11月23日


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