能登半島地震の発生から2週間がたつ15日現在で、死者が222人に、負傷者が1025人にのぼり、22人が行方不明となっている。ある世論調査によると、回答者の6割超が岸田文雄首相の地震への対応への指導力に不満を表明した。
岸田氏は14日に被災地を視察し、短時間で数カ所の避難所を訪問した。共同通信社が同日発表したアンケート調査の結果によると、岸田氏が地震への対応で十分に指導力を発揮しているかについては「十分に発揮しているとは思わない」が61.6%にのぼった。震災への政府対応については「どちらかといえば遅かった」と「遅かった」が計43.8%だった。
日本メディアの報道によると、震災により少なくとも1万5000棟の家屋が損壊した。石川県では現在も5万5000世帯で断水、8700世帯で停電が続いている。
林芳正内閣官房長官は15日、道路の復旧に伴い被災地の「孤島化」している村の住民が490人に減り、災害救助に「一定の進展が見える」と述べた。
フジテレビの報道によると、行方不明者は目下、輪島市の「朝市通り」に集中している。1日午後に地震が起きると、1200年以上の歴史を持つ輪島朝市で大火災が発生し、200店舗以上が焼け、焼失面積が少なくとも5万8000平方メートルにのぼった。
救助隊員は9日より輪島朝市で捜索救助を開始し、現在までで90%のエリアの活動を終えている。石川県警は14日、複数の箇所で犠牲者の遺骨らしきものが見つかったと報告した。
林氏は、「石川県ではなおも1万9000人が400カ所近くの避難所で避難生活を続けている。政府は石川県が被災者を、震災の影響を受けていない首都圏のホテルや旅館などの施設に二次避難させることを全力で支持する」と述べた。
ただし二次避難は居住地を離れることを意味する。多くの被災者は自身の住宅や家財道具が心配で、所在コミュニティを離れることを懸念し、避難に消極的だ。
また避難中の高齢者の健康状況が悪化するリスクが拡大中だ。現在までの死者のうち13人が災害関連死だった。つまり避難時に病状もしくは健康状況の悪化により亡くなったということで、その多くが高齢者だ。
AP通信は一部の地方当局者及び保健専門家の発言として、被災中心地である珠洲市、輪島市、能登町の約半数の人口が高齢者だと伝えた。保健専門家によると、避難所は人が密集し、消化器及び呼吸器関連の感染症が広がっており、高齢者の二次避難が極めて重要だという。
気象部門が大雪警報を発令したため、輪島朝市の捜索活動は15日午後から16日にかけて一時休止となった。気象予報によると、能登半島の被災地は低温・降雨・大雪を迎えており、避難民はより苦しい状況に直面している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年1月16日