四川省にある中国パンダ保護研究センター雅安基地は10日、特殊な観光客を迎えた。
彼らの中には、パンダの「香香」(シャンシャン)を実際に日本で見たことがある人や、インターネットで「香香」の暮らしぶりを観察してきた人がいる。「香香と再会し、成長を見ることができて嬉しい」と話す日本の早稲田大学学生の小坂さんによると、見物客はみな、彼女と同じように「香香」と会うことを非常に楽しみにしていた。
「香香」は2017年に日本で生まれ、一般からの投票で命名され、地元住民に愛され、歓迎されていることがうかがえる。
「日本の大学生百人の中国体験」活動は9日から14日にかけて、四川省を訪問している。日本の中央大学、福井大学、東京理科大学、早稲田大学の日本人学生39人が四川省で生活する「香香」を訪ね、今回の旅を通してパンダ保護活動への認識を深め、中国と物語を展開したいと考えている。
雅安碧峰峡基地で、飼育員に世話されて「香香」は広い屋外スペースでのんびり生活している。「香香」と会った訪問団一行は次々とカメラを構え、その貴重な瞬間を記録した。
「香香」は雅安で、自由気ままに生活しているといえる。中央大学学生の柴田芽陽さんは5、6年前に日本で初めて「香香」と会った時はまだ赤ちゃんだったが、今は大人になり、「香香」の日本での影響力は非常に大きく、当時、その姿をいち早く見ることを多くの人が望んでいたと話す。
2018年、日本人大学生の轟野乃子さんは長い列に並び、上野動物園でまだ1歳にならない「香香」と会った。轟野乃子さんは再会に感動を隠しきれない様子で、「香香」は中日友好を結ぶひもで、両国民の交流の架け橋を築いたと考えている。今回の訪問でパンダに対する理解を深めた彼女は、今回の経験を家族や友人にシェアし、多くの人に中国のパンダ保護への貢献を知ってもらいたいという。
日本で見た「香香」よりも元気があり、自然に近いと話す西田亘太郎さんは、3年前に「香香」と会ったことがある。彼は、「香香」の中国での生活環境は非常に友好的で、人と適切な距離を保っていると感じている。機会があれば他の基地にも行き、多くのパンダを見たいと話した。
同行したパンダ写真家の高氏貴博さんは「香香」の熱狂的ファンで、2017年に一般公開されて以降ほぼ毎日、上野動物園でパンダを撮影し、自身のブログでリアルタイムに更新している。彼にとって、パンダは家族のようで、中国との素晴らしい物語の「起点」でもある。高氏貴博さんは、「香香」は中国に帰ったが、日本人との絆は受け継がれ、広まり、自身も中国でその成長を記録できることを楽しみにしていたという。
今回の「日本の大学生百人の中国体験」活動は駐日中華人民共和国大使館と中国駐東京観光代表処が主催。最初の地では四川省の武侯祠、天府国際動漫城、2024年成都世界園芸博覧会日本甲府園なども訪問し、中日民間交流を増進する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年3月11日