24日付「日刊自動車新聞」は、「日産自動車は6月21日、経営の最適化に向け、中国江蘇州の常州工場を閉鎖したと発表した。日産の中国での乗用車工場の閉鎖は初」と伝えた。
中国で電気自動車(EV)が急速に普及し、ガソリン車の確かな実力で有名な日本自動車メーカーの販売台数の急減が進んでいる。これは日本自動車メーカーの、競争が日増しに激化する市場における一連の挫折の最新の事例だ。
ロイター通信の報道によると、21日に閉鎖された常州工場は、日産の中国8工場のうち規模が最も小さいが最も先進的な工場で、2020年11月に生産を開始した。同工場はこれまでSUVの組み立てを行っており、日産の中国全体の生産能力の約1割を占めていた。日産の23年の中国での新車販売台数は前年比16.1%減で、5年連続の減少となった。今年もこの流れは続いており、24年1-5月の販売台数は前年同期比で1.0%減。
その他の日本の自動車メーカーも中国市場で挑戦に直面している。トヨタの今年1-5月の販売台数は前年同期比10%減の63万台で、ホンダも17%減の34万台と苦戦を強いられている。
中国市場でEVを中心とする競争が日増しに激化する中、多くの自動車メーカーが生き残りのふるいにかけられている。日本車はコストパフォーマンスが高く急速に発展する地場メーカーに対応できず、徐々に市場シェアを失っている。中国汽車工業協会のデータによると、日本自動車メーカーの2020年の市場シェアは23.1%で、今年1-5月は12.1%に下がった。中国自動車メーカーは38.4%から61.3%に上がった。多くの日本自動車メーカーが中国市場から撤退するか、中国の工場を閉鎖するか、中国での経営戦略を調整する。
「Nikkei Asia」は、「中国自動車メーカーは人工知能(AI)などの機能を搭載した新車を開発中で、価格以外の技術面でもリードしている。日本自動車メーカーが計画通りに販売を回復できなければ、苦しい状況はなおも続くだろう」と分析した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年6月25日