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「アジア版NATO」、ASEANで壁にぶつかった理由は?

中国網日本語版  |  2024-10-12

「アジア版NATO」、ASEANで壁にぶつかった理由は?。

タグ:アジア版NATO ASEAN

発信時間:2024-10-12 16:09:03 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

第44回ASEAN首脳会議と第45回東アジア協力関連首脳会議が今週開かれた。10日の第27回中国・ASEAN(10プラス1)首脳会議では、中国・ASEAN自由貿易圏3.0版の交渉が実質的に終了したと発表された。この重要な成果は中国とASEANが共に東アジア経済一体化をリードする重大措置で、多国間主義と自由貿易を断固支持する双方の鮮明な態度を示した。また安定と協力と発展を求めることが、地域の揺るぎなき主流であることを再び証明した。「環球時報」が伝えた。

米日などの高官が会議前に情報を流し、陣営の対抗と地政学的衝突を会場に持ち込もうとしたが、この意図が会議で明らかに冷遇されたことに注意が必要だ。特に日本の石破茂新首相が掲げたいわゆる「アジア版NATO」は地域から強い反発を浴びた。マレーシアのハサン外相は、「我々はASEANのNATOを必要としない」と断言した。インドネシアで発行部数が最大の英字紙「ジャカルタ・ポスト」は、「アジア版NATO」は中国対抗を目的とするもので、これはASEANの10カ国にとっては「極めて挑発的」と警告した。猛反発を受け、石破氏は会議で「アジア版NATO」の構想を持ち出すことを断念した。

「アジア版NATO」の挫折は多くの問題を示している。まず、これはNATOと米国の一部の同盟国がいい気になっているのと異なり、他国にとってNATOが避けたいトラブルメーカーであることを証明した。NATOは世論のツールを使い自分の体裁を良くし、地政学的衝突を利用し自身の影響力を拡大する。その結果、衝突と戦乱を引き起こす者としてのイメージを他国の中でさらに確固たるものにした。ASEAN諸国の世論を見ると、NATOを忌み嫌い、反感を抱いていることが分かる。

次に、地域諸国はNATOのモデルをアジア太平洋に持ち込むことに反対しているだけでなく、さらにNATOが代表する冷戦思考と陣営の対抗をアジア太平洋に持ち込み、中国を地政学的衝突の「仮想敵国」とすることに反対している。NATOの理念はアジア諸国と完全に異なる。NATOは西側陣営を中心とする軍事同盟だが、アジア諸国は独立と自主を重視する。NATOの主旨は軍事力を中心とする手段でいわゆる「抑止と防御」を進めるが、アジア諸国の多くは和を以て貴しとし、発展優先を強調する。NATOは対外干渉に躍起になり、他国の主権と人権を頻繁に踏みにじるが、アジアの多くの国は近代に植民地支配の痛みを味わい、外部からの干渉を深く憎み、嫌っている。さらに重要なことは、アジア諸国に「海納百川、有容乃大」という「東洋の知恵」があることだ。ここでは開放と包摂こそが正道であり、「砲艦主義」と「泥棒の論理」は通用しない。

NATOは共通する外部の脅威を打ち立てることで自身の存在を維持する。アジアにこのような脅威はまったく存在せず、中国と対立させようとする企てが成功することはない。中国は15年連続でASEAN最大の貿易パートナーの地位を維持しており、ASEANも4年連続で中国の安定的な最大の貿易パートナーになっている。信頼できる友人やパートナーとして、中国側はASEAN共同体の建設を、ASEANの地域協力における中心的な地位を、ASEANの国際事業におけるより大きな貢献を断固支持する。中国とASEANは地域的な包括的経済連携(RCEP)を全面的かつ高品質で実施する。中国ラオス鉄道やジャカルタ・バンドン高速鉄道などは「一帯一路」共同建設の看板になった。デジタル経済やグリーン経済などの新興産業の協力が大きな原動力を見せている。シンガポールのユソフ・イサーク研究所が今年4月に発表したアンケート調査の結果によると、ASEAN諸国の中国への好感度は米国を上回る。「Nikkei Asia」も、観測筋はフィリピンにおいてでも、「アジア版NATO」の発想が現実的ではないと判断すると認めた。

一部の西側メディアが「アジア版NATO」が壁にぶつかった原因について分析しているが、これを表面化させるべきではない。石破氏は会議に出席した際に、ハイレベル交流を強化し、各レベルの対話と意思疎通を密にし、日中関係の長期安定を促す願いを中国側に示したが、このような態度は評価されるべきだ。今年の東アジア協力関連首脳会議がすべての域外国に対して、「地域は平和的発展の道を共に歩む者を歓迎し、トラブルと衝突を引き起こす者を歓迎しない」と注意することを願う。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年10月12日

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