ラーム・エマニュエル駐日米国大使はこのほど文書の中で、バイデン政権はすでにインド太平洋多国間安全パートナーシップの拡大に成功しており、現在は追加経済措置で中国対抗を検討すべき時だとした。エマニュエル氏は米国及びその同盟国に対して、「NATO」に類似する同盟を構築し、いわゆる中国の「経済的脅迫」に対抗するよう唆した。
遼寧大学米国・東アジア研究院の呂超院長は10日、「環球時報」の取材に応じた際に、「いわゆる経済版NATOとは奇想天外で、実現の可能性は低い。エマニュエル氏がこの説を唱えたタイミングは意味深長だ。石破茂氏がアジア版NATOの構想を封印したタイミングでの駐日米国大使によるこの説は、米国が経済面でも日本やその他の同盟国に指揮棒を振るおうと切に願っていることを示した」と述べ、次のように続けた。
日本にせよ、エマニュエル氏が文書の中で例として挙げた豪州もしくはその他の同盟国にせよ、自国の国益を考慮する。特に経済面では国益の最大化の実現に向け計算する。中国は日本最大の貿易相手国で、世界2位の輸出相手で最大の輸入先だ。また中国は豪州にとって最大の貿易パートナー、輸出相手、輸入先だ。日豪が中国との経済・貿易協力で実益を手にしたことは周知の事実だ。ただし日本社会の右傾化が深刻な現在、右翼政治家が扇動し、米国が日本に圧力をかけることを否定できない。新内閣の動きへの観察が必要だ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年10月11日