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米国との平等な関係、日本にとって前途多難

中国網日本語版  |  2024-10-14

米国との平等な関係、日本にとって前途多難。

タグ:「日米地位協定」改正 石破茂

発信時間:2024-10-14 16:56:43 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

日本の新首相で自民党総裁の石破茂氏は12日、与野党党首討論会に出席した際に、再び「日米地位協定」改正の主張に言及し、この目標を「必ず実現したい」と述べた。石破氏は米国との対等な権利を目指す強い意識を示した。首相当選前には日米同盟を英米同盟の水準に高め、かつ日米安保条約の非対称性を改めたいと表明していた。「環球時報」が伝えた。

日本国内には常に石破氏と同じく、日本は日米関係において独立国ではないとする観点を持つ人が多い。日米安保条約は米国の日本への防衛の義務のみを定めており、日本は米軍駐留を受け入れるしかなく、このような規定は非対称だというのだ。石破氏は以前、在日米軍基地を日本政府が管理すると提案し、かつ自衛隊は米国で軍事施設を建設することで日米同盟の非対称性を改めるべきと述べた。

石破氏は米国が日本に軍事基地を持つことに反対しないが、日本は「独立国」として少なくとも日米関係に発言権を持ち、米国が日本に置く軍の規模やその内容に意見を出す権利を持つべきと述べた。そこで石破氏は在日米軍の特権を定める地位協定の改正を掲げた。日本国内の石破氏を始めとする一部の人は、日本は日米安保条約に依存せざるを得ないが、日米関係は相互に自衛権を行使する対称的な関係であるべきとしている。この考え方の背景には、日本が「自主独立」を求める時期が到来したとの判断がある。つまり日米同盟、さらには日米軍事一体化が近年さらに強化されているが、その一方で米国のアジア太平洋における役割と力の相対的な弱体化は確かな事実であり、日本などの米国の同盟国の力が相対的に大きくなっているということだ。日本はまた、平和憲法の束縛を脱し、集団的自衛権の一部を解禁しようと思案をめぐらせている。これを受け日本国内の一部は、米国との同盟において日本の力が大幅に上がり、再び対等な地位を目指すことが可能と考えている。石破氏が掲げたいわゆる「アジア版NATO」の構築には実際に、機会を利用し日本の地域安全事業における重要性と「自主性」を高める意図がある。

しかし日本国内でどのような計算がされても、「自主」を求める日本側の考えと試みのすべてが米国から強く警戒される。米国は日本が戦後のコントロールから脱することを懸念している。これは米軍の日本における特権的な地位と日本の軍事基地を自由に使用する権利を揺るがし、さらには日本の右翼勢力が縛りを緩めるのを放任し「虎を飼ってわざわいになる」可能性がある。

石破氏による現在の日米地位協定改正の主張が米国に受け入れられないことは明らかで、「アジア版NATO」の構想も主導権を握ろうとする日本の意図が隠されていることから米国から反対された。石破氏は自民党総裁選前に発表した文書の中で近年の持論に触れたが、これらの急進的な考えは当選後に実行が困難であることが証明された。

日本国内で、現在の石破内閣は主に菅義偉氏と岸田派の議員によって支えられている。特に岸田文雄氏は石破氏に対して、国内外の政策で連続性を保つよう公然と求めた。日米地位協定の改正は日米関係を根底から変える重大な外交調整であり、内部から協力を得るのが難しい。外部を見ると、首相に就任した石破氏は米国の態度に配慮せざるを得ず、日米地位協定の改正といった自分の理念にこだわり続ければ、米国側の敏感な神経を逆なですることになる。これは今後の政権運営の安定性に大きな疑問符を打つ。米国との対等な関係を求める考えが日本国内で見え隠れした数十年後再び浮上し、石破氏も「必ず実現したい」と述べたが、米国との平等な権利の実現は日本にとって前途多難だ。(筆者=廉徳瑰・上海外国語大学日本研究センター主任、教授)

「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年10月14日

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