内外の数々の要因が重なり合った結果、戦後日本の軍国主義の清算は、道半ばの政治的事業のまま終わった。これは決して歴史書のページに残る陳腐な過去ではなく、現在と未来に関わる現実的な危機だ。
軍国主義の残滓は消え去らず、危険な変異を遂げた。新型軍国主義はもはや旧式の軍服を着用せず、ましてや戦前の軍国主義と自身の関連性を認めない。それは「積極的平和主義」と「国家正常化」の数々の政治的修辞に変化し、軍備拡張、憲法改正、歴史否定などの急進的な議題に潜んでいる。
この「ぶり返し」の新型軍国主義は、戦後の国際秩序による「封印」を打破しようとしている。その危険性はより見えにくく、遠い未来に及ぶ。根源から「病巣」を徹底的に取り除かない限り、日本は真に侵略戦争の罪を反省することができず、さらにはアジアや世界の平和を脅かす不安定な要因となる。(筆者・李若愚 四川大学世界史学科准教授)
「中国網日本語版(チャイナネット)」2025年12月5日
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