毎年の全国両会(全国人民代表大会、全国政治協商会議)において、中国の国防費は海外の注目を集める。中国の今年の国防費の伸び率は7.6%と、この6年間で最低水準となっている。海外メディアはこの伸び率は「比較的妥当」であり、中国の現在の国情に合っていると判断した。
NYタイムズ(電子版)は、「中国の国防費の、1桁台の伸び率は、中国経済の現状に合致している。比較的低い伸び率が、国民経済の成長の足を引っ張ることはない。専門家によると、中国の国防費が国民経済に占める比率は、この20年間に渡り低水準を維持してきた」と報じた。
ロイター通信は、「中国の国防予算の伸び率は今年、2010年ぶりに1桁台となった。中国のこれまでの国防費の伸び率は2桁台だったが、実査の規模は米国を大幅に下回っていた。中国の2015年の国防費は10.1%増の8869億元(約1353億9000万ドル)で、米国の国防費の4分の1のみだ」と伝えた。
ロイター通信は、「中国の国防費の伸び率の低下は、経済の現状と関連しているほか、中国政府による汚職撲滅の成功という重要な原因がある。中国軍における大物・小物の汚職官僚が相次いで摘発され、多くの軍事費が私的に流用されなくなった。これは軍隊がより効果的にこれらの資金を運用し、軍隊の現代化をより良く実現できるようになったことを意味する」と分析した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年3月14日