中国教育部、中国有人宇宙飛行プロジェクト弁公室、中国科学技術協会が共同で主催した宇宙授業が6月20日の午前10時に行われた。
宇宙授業プロジェクトチームの金声先生によると、宇宙授業計画に向けての準備は1年前から進められており、2012年6月の神舟9号の打ち上げの際に行う計画もあったが、宇宙での滞在時間が短かったことに加え、神舟9号の主要任務は有人ドッキングだったため、最終的にはこの度の神舟10号で開催することとなった。
宇宙授業プロジェクトチームは昨年9月から、各方面に広く意見を求め、授業で行う実験を決めた。宇宙ステーション天宮1号で行われた実験はいずれも、熟慮に熟慮を重ねて選りすぐったものである。「行う実験を決めるにあたって、科学的要素が強く、ビジュアル的に楽しむことができ、教育的価値が高くかつ実施が可能であるという4つの面を主に考慮した。その結果、最終的に無重力の環境における力学の原理と液体の表面張力に関する実験に決めた」と金声先生は話す。
金声先生は「宇宙に物を持っていくときには、グラム単位の極めて細かい計算が必要になる。今回の宇宙授業で宇宙ステーション天宮1号に運んだ実験道具の総重量は2.9キロに上り、中国が非常に今回の宇宙授業を重要視していることが分かる」と述べた。
物質を地上から発射し、宇宙ステーションに運ぶには、1キロあたり2万ドルかかるという。つまり、今回の授業で使用した実験道具を宇宙に運んだコストは5万8000米ドル、即ち35万元ほどになるということだ。
関連ニュース:
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年6月21日