社会は一部の農民工(農村戸籍の出稼ぎ労働者)の給与が、都市部のサラリーマン・OLを上回ったことを喜ぶべきだ。農村から都市部に出稼ぎに来た一部の労働者は、他者よりも負荷のある仕事に従事しており、業務環境が劣悪で、福利厚生も充実していないからだ。小康社会の全面建設において、農民の小康も重視されるべきだ。数億人の農民を都市に融合させ、三農(農業・農村・農民)問題を徹底的に解決することは、全社会の共同の責任だ。シンガポール華字紙『聯合早報』が、20日の投稿記事で指摘した。
なんてこった、これが農民工の給料か!おれもレンガ運びに行かなくちゃ――某ネットユーザーはこのほど、重慶市の某掲示板でスレッドを立て、建築現場の「農民工給与明細」を掲載した。それによると月給は最高で1万4000元に達し、最低でも5000元以上に達する。農民工の給与はネットユーザーの予想をはるかに上回り、「サラリーマンはつらいよ」というレスがあった。また一部のネットユーザーは、「都市化が進む中、人件費の高騰は一つの流れだ」と理性的に分析した。
1980年代より、多くの農民が外で一稼ぎしようという勇気を持ち、家族や故郷、そして「日の出と共に働き、日没と共に休む」という暮らしに別れを告げ、見知らぬ都市に駆け込んだ。農民工は非正規労働者としての身分で苦しい仕事に耐え、経済・社会の発展を支えた。
中国は農業大国で、農業人口が8億人以上に達する。伝統的な農業国から現代化国家に変わるためには、大量の農村の労働力を都市部に移し、産業労働者・職員・都市部住民などに変えなければならない。このモデルチェンジの中で、農民工は社会主義現代化事業に多大な貢献を成し遂げている。彼らは都市で最も疲れる、最も辛い仕事に従事している。毎年の春節になり、農民工が年越しのために帰郷すると、都市部では飲用水を運ぶ人も、牛乳を運ぶ人もいなくなる。商店は閉まり、高齢者や子供の面倒を見る人がいなくなり、ゴミの清掃員もいなくなる。そのため都市部の市民は、もはや農民工から離れられなくなっている。