老いた親への思いやり海外事情:日本は「スープの冷めない距離」に住む

老いた親への思いやり海外事情:日本は「スープの冷めない距離」に住む。

タグ: 高齢者権益保障法,道徳的スローガン

発信時間: 2013-07-08 10:07:09 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

中国では7月1日より「高齢者権益保障法」が正式に施行された。今後、「常回家看看」(ちょくちょく里帰りして親の様子を見ること)は道徳的スローガンに留まらず、法律の規定として定められることになる。海外諸国では老いた親への思いやりが重視されている。中国の子供たちが「頻繁に里帰りし、親の様子を見る」にあたって、参考になるケースが少なくない。

1.日本:「スープの冷めない距離」の集合住宅

老いた親への思いやりに関し、日本には独特のやり方がある。日本は二世帯同居の割合が非常に高く、現在でも以下のような習慣がある。親は既婚の子供と一緒に住むことこそが正常であり、安定した生活様式である。たとえ一緒に暮らさなくても、「よく里帰りし、親の様子を見る」ために、子供は「スープの冷めない距離」の場所に住むことが提唱されている。親と子供の家の距離は、暖かいスープが冷めないうちに届けられる場所が相応しいというのだ。

日本は典型的な亭主関白の国といえる。老いた親の面倒に関し、妻が重要な役割を果たしてきた。しかし1970年代に工業化や都市化が急激に進むと、伝統的な「夫は外、妻は内」といった家庭観念に大きな変化が生じた。妻は外に出て様々な社会活動に参加するようになったのだ。夫婦が留守になる家庭が増加してきたことから、倫理学者は「スープの冷めない距離」という概念を提唱した。こうして子供と老いた親が「スープの冷めない距離」の場所で別居することが標準的になったのだ。子供は自分たちの世界を持ちながら、一方で親の面倒を見ることができる。

2.シンガポール:親と子供の同居に特別手当

1995年、シンガポール国会は「父母扶養法」を可決した。世界初の立法である。

シンガポールでは、老いた親は家庭のお荷物ではなく、むしろ家の宝と捉えられている。高齢化が加速化するに伴い、シンガポール政府は「老夫婦だけの家庭」の増加を食い止めるため、マンション購入の際に優遇政策を採り、二世代同居を推奨している。住宅建設局が公団を配分する際、三世代同居の家庭には価格優遇の他、優先権を付与している。同時に独身の若者に対しては貸出や販売をしないようにし、それによって親との同居を促している。もし子供が、配偶者を亡くした父親または母親と一緒に住む場合は、優遇措置として親が残したマンションに対する相続税が減税される。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年7月8日

1   2    


iphoneでもチャイナネット!

日本人フルタイムスタッフ募集    中国人編集者募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで
 

コメント

コメント数:0最新コメント

コメントはまだありません。