中央気象台の何立富首席予報員は、連日中国各地で発生している高温の3つの原因を分析した。新華網が伝えた。
何予報員によると、夏の天気に影響を与えるのは亜熱帯高気圧が中心だ。今年は亜熱帯高気圧が南部地域に影響を及ぼす時間が長いだけでなく、亜熱帯高気圧自身の強さも強く、さらに対抗する強力な台風もないことから、一部地域では極端な高温が生じているという。
珍しい高温の原因は以下の3点にまとめられるという。
第一に、長江(揚子江)中流から下流にかけて梅雨が例年より短く、梅雨明けが早く、亜熱帯高気圧は7月上旬から長江の中・下流地域に勢力を持ち続け、下向きの気流の影響を受けて、快晴で雲が少なく日差しが強い天気となり、湿度が高くなり、蒸し暑い気候となった。
第二に、亜熱帯高気圧の強さが例年より大きい。例年では7月上旬から中旬にかけて、長江中・下流は梅雨の時期だが、今年は梅雨明けが早く高温の日が多かったのに加え、亜熱帯高気圧が強いことから気温が上昇している。
高温をもたらしたもう一つの要因は、大気流の異常だ。現在までに、北上し内陸部に達する台風はほとんど発生していない。例年は台風の上陸により、亜熱帯高気圧が台風の影響で勢力が弱まる。天気もしばらく暑い日が続いた後で台風の到来後は気温が下がり、間欠的な高温となるのが一般的だった。しかし今年は台風の進路が台湾海峡や南海一帯を中心とした南部に偏っているため、亜熱帯高気圧が内陸部に長期間影響を与え、長江中・下流地域に高温をもたらしている。
「人民網日本語版」2013年7月31日