18日付オーストリア日刊紙「デア・スタンダード (Der Standard)」に、「中国の食品には、少なからず問題があることは事実だが、中国における日常の飲食には素晴らしい点が多い。オーストリアなどの欧米諸国と比較しても、中国の飲食文化は偉大であり、特に優れた4つの特徴がある」とする評論文が掲載された。その内容は以下の通り。環球時報が報じた。
1 中国人は、飲食のための「手間」を決して厭わない。彼らにとって、食ベ物を口に入れるまでのプロセスは、この上ない楽しみなのだ。欧米人は、「すする」ことや「かじる」ことが、テーブルマナーに違反することだと思っているが、これでは、美味しい食品を味わう楽しみが奪われてしまう。中国人が好きな小魚には、小骨が多いが、新鮮で軟らかく、非常に口当たりが良い。このほか、肉の骨、タニシ、鶏の足なども、食べる際に手間はかかるが、大変美味しい。これらの食品は、飲食における中国人の多芸多才ぶりを大いに発揮させるものであると同時に、環境保護にも役立っている。欧米人は、大型の魚を好む傾向があるが、今の地球は、大型魚の乱獲問題に直面している。
2 中国人は、「ありとあらゆるもの」を楽しむ。これは、「一部の裕福な中国人がフカヒレなど稀少動物を好んで食べたがる」という意味ではなく、食べられそうなものなら何でも食材にする傾向があるという意味だ。欧米人が食べることなど想像さえしない食材も、中国では、当たり前のように食材として市場に出回っている。例えば、鶏肉ならムネ肉とモモ肉以外の部分も食べ、アヒルの頭部も油で揚げて食べ、魚の浮き袋まで食材として利用する。このほか、カボチャの蔓(つる)やサツマイモの葉っぱも、中国各地の食卓に登場する。これは、捨てる部分がないほど資源の節約になっている。一方、オーストリアで市民がよく目にする野菜といえば、テンサイ、ブロッコリー、トウモロコシなど、ほんの数種類に限られている。
3 中国人は発酵食品を好む。雲南、四川、その他の地方に関わりなく、白菜の漬物など各種発酵食品が好んで食べられる。発酵による効果は信じられないほど大きく、ごく平凡な食材が極上のご馳走に変身する。「発酵食品は健康増進に役立ち、文明病を予防する上でも大きな役目を果たす」と発酵食品を評価する専門家も多い。
4 中国人は常に、多くの人で料理を分かち合って食べる。中国では、食事をすることは厳かな社会的儀式であり、人々は大きなテーブルを囲んで賑やかに食事をする。皆で食事をするというのは、とても簡単な方法である上、大きな効果がある。その上、さまざまな美味しい料理を堪能することもできて、かつ食べ過ぎる心配もない。欧米人が食事について中国人から少しでも学ぶことができれば、それに越したことはない。
「人民網日本語版」2013年8月23日