中国のネット環境問題
1. まず、中国のネット通信速度が遅いことは現実問題であり、直視しなければならない。どんな理由や口実も空理空論である。
2. 市場の独占問題。プロバイダーは3社しかない上、いずれも国営企業。住んでいる地域によっては選択肢がない場合さえある。
3. 最大の問題は都市部と農村部の格差問題。電話と違い、普及率や文化水準、パソコン操作知識、端末価格、また農村での使用に適しているかといった一連の問題と関係がある。
4. 世界のネット環境は急速に改善されているが、中国国内での通信速度は他の主要国の10分の1程度。平均通信速度は世界平均より遅く、中国のブロードバンドは実際にはブロードバンド時代のナローバンドだといえる。
5. ブロードバンドによるインターネット接続は、情報社会、情報時代における高速道路であり、中国の社会経済をスムーズに循環させる大動脈である。もはや遅いことを理由にはできない。動画や娯楽、通信販売などが急速に発展する中、ブロードバンドのバージョンアップは急務である。
6. プロバイダーは自社の利益よりも国民経済の発展を最優先し、社会の情報通信、情報化の発展の効率向上を図り、企業と個人、各家庭におけるネット利用のコストを下げなければならない。
7. かつて中国は光ファイバー、ネットインフラに巨額を投じたものの、放置状態が続いており、大量の通信資源が使用されていない。それらが効率よく機能していないため、通信費が高くユーザーは利用を控え、プロバイダーは投資回収ができないがために価格を下げられないという悪循環が生じている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年8月30日