21日午後3時頃、中国国内の多くのサイトが一時的にアクセス不可となる現象が生じた。この異常は、国内のgTLD(分野別トップレベルドメイン)のルート解析に問題が発生したためとされている。業界内の専門家は、「ネット安全を保障するため、ネットユーザーと直接関連するアプリ・ソフトやサイトの異常に備えるほか、ネットユーザーのネット接続の入口であるDNS(ドメインネームシステム)の安全から着手する必要がある」と指摘した。新華社が伝えた。
インターネットにアクセスする際に、アドレスからIPに切り替わる過程を経る。この過程はDNS、つまりドメインサーバーによって実現される。
中国インターネット情報センター(CNNIC)の執行主任である李暁東氏は記者の取材に応じた際に、「DNSはインターネットの神経のようなもので、圧倒的多数のネットワークが使用している。サイトの閲覧、Eメールなどは、DNSにより、ネットワーク資源のアドレス指定と位置特定を実現する。この神経に問題が生じれば、その後の動作は完了できなくなる」と指摘した。
今回の異常は、gTLDのルート解析の問題によるものとされている。
中国ネットセキュリティソフト最大手の奇虎360の関係者である董方氏は、「当社のDNSに対する追跡調査によると、世界の13台のルートサーバーのうち、少なくとも2台に問題が生じた。人為的な要素である可能性が高く、サイバー攻撃、もしくはネットワークの伝送の過程における妨害を否定できない」と述べた。